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スカーレット・号泣する準備は出来てなかった

今日のNHK朝ドラ、スカーレットの感想ですよ…ネタバレありますよ…

なぜ今日はこんなに号泣したのか。本編見て泣いて、思い出して泣いて、他人の感想見て泣いて。涙を拭いて仕事して。
脚本家さんすんません、全然自分の見方浅かったです。

喜美子の穴釜が成功して七年。夫の八郎は出て行き、昨日はあっという間に七年が経っていて、可愛いたけしも伊藤健太郎くん演じる高校生になっていた。喜美子も陶芸家として有名になり、生活面も安定している。

そして今日の誰もが泣いたであろう、喜美子とたけしの会話。欲しがっていたテレビが家に来たときの話をたけしが喜美子に唐突に切り出す。(うろ覚えだが)

「小学生の時、寝てたら起こされたやろ。来たで!ついに来たで!って。ああ、やっと来たんや。ついに来た。でもテレビジョンだった」

え?という顔の喜美子。

「お父ちゃん思たんや。やっとお父ちゃん帰ってきた、お父ちゃんやって。でもテレビだった」

そして、お母ちゃんは良い作品と引き換えに大切なもの失った、と。でもそんなことを母親に言ってしまったことを友人に打ち明けて凹んでいるたけし。

七年前、穴釜で喜美子が焼き上げた作品を前に落涙する八郎。そして
「すごいな、すごいな、すごいな喜美子」と夫婦ノートに記して去ってゆく八郎。喜美子を芸術家として認め、自分がいるといつまでも川原一郎の妻とされることに気づき身を引いた。愛する妻子との別れ。喜美子の陶芸の才能への、嫉妬も込みの尊敬。

そして、喜美子という先駆者が出たことによって、たくさんの芸術を求める女たちが続くことができた。たくさんの魂が水を得た。

一筋縄ではいかなかった。誰も悪くない故に胸を打つ。誰もが思い合い、誰もが優しい。それでも突き詰めてしまう魂があって。

もし、喜美子が穴釜をあきらめて家族三人離れずに適度に作品作って、お金がたまってからまた穴釜やって、川原八郎の奥さんがなんか面白い陶芸作った、と注目されたとしたら。あんな作品生まれてなかったな。哀しいけどな。
そして喜美子はきっと八郎に、いや八郎も喜美子に小さな違和感を感じたまま日々を送るだろう。

両親が別れてたけしは可哀想だったか?淋しさは動かしようがないけれど、両親どちらの気持ちもわかる、そしてお祖母ちゃんにも優しいという、強くて優しい気持ちが育まれた。周りがみんな優しいからたけしは可哀想ではない。でも周りが優しいからこそ、慮って言えなかったことを、今日、喜美子に言えて良かった。

人は誰もが強くて弱い。そして弱くて強い。環境だって選べなかったりする。譲れないところもある。みんなみんな幸せになればいいのになあ。幸せってなんだっけなんだっけ(古)

もう、みんな役者さんたちが上手くて、誰一人欠けて欲しくない。やっぱり晩年、八郎に戻って欲しい。喜美子と復縁までしなくても、近くにいて茶飲み友達にでもなって欲しい。いらん言うてごめん!

お読み頂きありがとうございます!