見出し画像

チョコレートと日本酒の未来①

大げさな題名を付けましたが、ちょっと調べてちょっと思ったことをまとめただけです。私の中では今まで結び付かなかった日本酒×チョコレート。今後はどのような関係になっていくのでしょうか。
①ではバレンタインイベントでの日本酒×チョコレートの概況、②では状況を踏まえて思ったことを書いてみます。

1.チョコレートと日本酒!?

きっかけは先日拝見したインスタライブです。
Minimal Bean to Bar chocolate代表 山下 貴嗣 氏と、
新政酒造 八代目蔵元 佐藤 祐輔 氏。

そのアツいながらも楽しそうに語る姿に、こちらも気持ちがアツくなりました。

御二人はそれぞれ、チョコレートと日本酒という分野は違っても、モノづくりという観点でとても共感されていることを画面越しにも感じました。

そこで、チョコレートと日本酒の関係に興味が沸きました。素人目線で浅くゆる~く調べてみることにします。

2.ショコラティエ×日本酒蔵の商品数

ちょうど世間ではバレンタインデー。コロナ禍における対策を講じつつ、チョコレートの祭典が各地で開催されています。

まずは、現在の状況を知りたい。

そこで、今回調べたのは、バレンタインイベントにおけるショコラティエと、日本酒蔵とのコラボの商品数です。

結論:最も多かったイベントで15品。

私は予想以上に多かったと感じます。そして地域色が出ましたね~

(集計方法)
あくまで概況を把握することが目的のため、簡単に閲覧できるイベントのデジタルパンフレット等を主として、他にインスタグラムの投稿等も一部参考としました。また、紹介文等で日本酒の銘柄名又は醸造元が分かる商品のみを対象商品としました。デジタルチラシで販売商品がすべて網羅されているとは思いませんが、限られたチラシ上の面積を使用し、日本酒に関する情報の記載があるものは、主催者側が日本酒を使用することに価値を見出しているものと判断しました。
今回確認したイベント一覧(全11会場+α)
サロン・デュ・ショコラ(東京)、バレンタインチョコレート博覧会(阪急うめだ本店)、アムール・デュ・ショコラ(JR名古屋高島屋)、アムール・デュ・ショコラ(JR名古屋高島屋以外)、ショコラ・プロムナード(大丸・松坂屋梅田、京都、神戸、東京、札幌、名古屋、上野、静岡各店)

3.日本酒ショコラ商品数TOP3!

①バレンタインチョコレート博覧会(阪急うめだ本店)|15品
②アムール・デュ・ショコラ(JR名古屋髙島屋)|10品
③ショコラ・プロムナード(大丸札幌店)|5品

 ①バレンタインチョコレート博覧会
(阪急うめだ本店)

https://www.hankyu-dept.co.jp/honten/h/valentine/digipanf.html

特徴:圧倒的規模!味だけでなく背景も伝える

300ブランド3,000種類が集まるということで、国内最大級の規模。デジタルガイドブックについても、ジャパニーズリカーチョコ(焼酎等も含みます)として項目を設けており、各国ごとのチョコレートの事情や時代背景の説明を盛り込むなど、かなりしっかり作成されています。

それだけの種類が集まるので、もちろん日本酒蔵がコラボした商品についても最多。関西の酒蔵のみにとどまらず、全国の酒蔵がショコラティエとコラボしていました。

表示方法
ブランド名(ショコラティエ)
 〈商品名〉 
  〇個入 〇〇円
  (醸造元 日本酒銘柄)
※失礼ながら敬称については省略させていただきます。

(対象商品)15品
【ジョン カナヤ(野口 和男)】

 〈LUXURY BONBON SAKE from Tokyo〉
  3個入 1,620円
  (田村酒造場 嘉泉 特別純米 東京和醸)
  (  〃   田むら 吟ぎんが)
  (  〃   大吟醸 對鴎)
【モンロワール】
 〈生チョコトリュフⅣ 櫻セット〉
  4個入 2,700円
  (櫻正宗 金稀 純米大吟醸)
  ( 〃  櫻華一輪 大吟醸)
  ( 〃  さくらRED SWEET11)
  ( 〃  神戸桜 大吟醸)
【シルスマリア】
 〈ちえびじん 生チョコレート〉
  (中野酒造 ちえびじん 大吟醸)
 〈紀土 生チョコレート〉
  (平和酒造 紀土 大吟醸)
 〈赤武 生チョコレート〉
  (赤武酒造 赤武 純米酒)
  各16個入 1,944円
【セゾン ド セツコ】
 〈季節のショコラ〉
  4個入 1,512円
  (玉乃光酒造
【メゾン カカオ(石原 紳伍)】
 〈アロマ生チョコレート〉
  各16個入 2,592円
  (鶴齢酒造 純米酒 雪男)
  ( 〃   梅酒) 
【ル フルーヴ(上垣 河大)】
 〈SENSAKURA 仙櫻〉
  6個入 2,592円
  (山陽杯酒造 仙櫻)
【和楽紅屋(辻口 博啓)】
 〈獺祭抹茶トリュフ〉
  4個入 1,620円
  (旭酒造 獺祭 純米大吟醸磨き2割3分)
 〈官能ショコラ 栗〉
  1本 2,601円
  (仙台伊澤家勝山酒造 勝山 元)
【ショコラティエ パレ ド オール(三枝 俊介)】
 〈獺祭ショコラ〉
  6個入 2,484円
  (旭酒造 獺祭)
【エクチュア】
 〈紀ノ國プラリネ〉
  5個入 2,160円
  (平和酒造 紀土)
【ベルアメール 京都別邸】
 〈瑞穂のしずくアソート〉
  15個入 4,536円
  (向井酒造 京の花)
【ガトー ド ボワ(林 雅彦)
 〈ボンボン ア ラ メゾン飛鳥〉
  9個入 2,916円
  (梅乃宿酒造 あらごし柚子酒)

 ②アムール・デュ・ショコラ
(JR名古屋髙島屋)

特徴:独立独歩?!他の髙島屋と一線を画す華やかさ

アムール・デュ・ショコラは髙島屋の主催する全店共通のイベントですが、完全に名古屋のみ独立したアムール・デュ・ショコラを開催しているように感じました。

なぜですかね?共通のイベントHPとパンフレットがあるにもかかわらず、名古屋のみ独自のイベントHPを作成し、パンフレットも独自のものを作成しています。(これに関しては少し面白かったです笑)そして全体的に華やかな印象。

名古屋限定の商品も多く、日本酒に関しては東海地方のものも多く使われています。

(対象商品)10品
【パティスリー サダハル アオキ パリ(青木 定治)】
 〈トリュフ サケ ドゥ ギフ〉
  5個入 2,646円
  (中島醸造 小左衛門 山廃本醸造無濾過生原酒)
【メゾンミクニ(三国 清三)】
 〈ボンボンショコラ〉
  8個入 4,301円
  (国稀酒造 国稀)
【和楽紅屋(辻口 博啓)】
 〈獺祭抹茶トリュフ〉
  6個入 2,301円
  (旭酒造 獺祭 純米大吟醸 磨き2割3分)
 〈官能ショコラ 西尾の抹茶〉
  1本 2,601円
  (旭酒造 獺祭 純米大吟醸 磨き2割3分)
【トーキョーチョコレート】
 〈みなも(N)〉
  6個入 2,592円
  (山﨑合資会社 尊皇 純米吟醸原酒)
【シルスマリア】
 〈空 生チョコレート〉
  16個入 1,944円
  (関谷醸造 蓬莱泉 空)
【モロゾフ】
 〈吟香〉
  6個入 1,080円
  (清水清三郎商店 作 槐山一滴水)
【レ トロワ ショコラ パリ(佐野 恵美子)】
 〈ショコラアソート〉
  9個入 3,546円
  (WAKAZEパリ醸造所 ※酒粕)
【ガトー ド ボワ(林 雅彦)】
 〈ボン ア ラ メゾン 千古都 CHIKOTO〉
  9個入 2,916円
  (梅乃宿酒造 あらごし柚子酒)
【高島屋セレクション】
 〈東北六県酒蔵日本酒ボンボン〉
  16個入 1,944円
  (桃川 飛来泉 大七 辯天 あさ開 福小町 浦霞 安藤水軍)

 ③ショコラ・プロムナード
(大丸札幌店)

特徴:地元愛感じるバレンタイン!日本酒で地域おこし!

これは少し意外でした。
大丸・松坂屋各店にて開催されているイベントがショコラプロムナードですが、日本酒蔵とのコラボでは、大丸・松坂屋グループ内で、最も多かったのが大丸札幌店です。

これに関しては、近年北海道が日本酒に力を入れていることの表れかと思います。

酒米「吟風」「彗星」「きたしずく」の開発に加え、上川大雪酒造、三千櫻酒造に見る、日本酒蔵の誘致活動からも力の入れ方が分かります。

使用されている日本酒は全て道内の蔵の銘柄です。

(対象商品)5品
【シルスマリア】

 〈国士無双 生チョコレート〉
  16個入 1,620円
  (髙砂酒造 大吟醸 国士無双)
【メリーチョコレート】
 〈国稀ガナッシュチョコレート〉
 〈国稀ガナッシュチョコレート北のきらめき〉
  各90g 1,080円
  (国稀酒造 国稀) 
 〈吉翔ガナッシュチョコレート〉
  80g 1,080円
  (日本清酒株式会社 千歳鶴 大吟醸 吉翔)
【ISHIYA CHOCOLATE】
 〈恋するチョコレート〉
 〈利き酒チョコレート〉
  4個入 1,944円
  (上川大雪酒造 純米大吟醸 神川)
  (   〃   十勝)

 番外編 サロン・デュ・ショコラ(東京)

https://my.ebook5.net/isetan/salon_du_chocolat/

特徴:新たな体験?!チョコと日本酒のペアリング

日本酒を使用したチョコレートということではあまり多くはありませんでしたが、国内のチョコレートの祭典としては無視できないのがサロン・デュ・ショコラ。後援に在日フランス大使館やエールフランスを迎えて、より国際色豊かです。

印象的なのは、飲食スペースでチョコレートと日本酒のペアリングを提供していることです。SNS等の情報から、会場では日本酒を使用したチョコレートは下記以外にも販売されていたようですので、既製品よりもペアリングの「体験」をポイントとしていたのかもしれません。(良く考えれば。ですが。)

(対象商品)4品
【パレ ド オール(三枝 俊介)】

 〈しろ獺祭ショコラ〉
  4個入 2,160円
  (旭酒造 獺祭 純米大吟醸 磨き2割3分)
【タダシ ナカムラ パリ(中村 忠史)】
 〈オランジェット〉
  5個入 3,780円
  (旭酒造 獺祭)
【ネル クラフト チョコレート トーキョー(村田 友希)】
 〈ホワイト生チョコレートとのペアリング〉
  1,650円
  (津南醸造 純米吟醸 郷 GOLD)
【神楽坂 ふしきの】
 〈3種の生チョコレートと日本酒のペアリング※〉
  3,300円
  (画像不鮮明により銘柄不明)
※A.クリームチーズ生チョコレート+古酒、B.ピスタチオ/白あん/白味噌の生チョコレート+ブレンド酒、C.大吟醸酒粕/白あんの生チョコレート+貴醸酒の3種。

なお、タダシ ナカムラ パリの中村 忠史 氏は、「ジョエル ロブション 獺祭」のシェフパティシエを務めておられるそうです。

4.まとめ

圧倒的な品数と情報量で楽しませてくれる大阪のバレンタインチョコレート博覧会。

独立独歩の孤高の華やかさ。名古屋のアムール・デュ・ショコラ。

地域おこしにも貢献する、地元愛感じる北海道のショコラ・プロムナード。

そして新たなペアリング体験を提供する東京のサロン・デュ・ショコラ。

今回は日本酒を使用したチョコレートに注目しましたが、それ以外のチョコレートが大多数であり、イベントの主役であることは言うまでもありません。

今回様々なバレンタインイベント(のパンフレット)を見ていて、いろいろと気づいたことがあります。

次の記事では実際に日本酒を使用したチョコレートを食べてみて、感じたことや、今後の可能性なども考えたいと思います。可能性というか、こうなればいいなぁという願望ですね。笑

この記事が参加している募集

至福のスイーツ

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?