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感想 一線の湖  砥上裕將「線は僕を描く」の続編です。この作品が必要なのかは疑問。悪くはないです。


2020年本屋大賞第3位に輝き、コミカライズ・映画化もした『線は、僕を描く』待望の続編! 主人公・青山霜介の新たな成長譚。
墨一色に無限の色彩を映し出す水墨画を通して、霜介の葛藤と成長を描く、感動必死の青春小説!

とのことです。

本作は、「線は僕を描く」の続編になります。「線は僕を描く」の魅力は、水墨画の世界が見事に魅力的に表現されていたところにありました。あれはあれで完結していたように思えますから、この続編は付けたしみたいになってしまいました。

二匹目のどじょうを狙ったのでしょうが、どうなのでしょう。
本書も前作同様に、水墨画の世界が魅力的に描かれていますから、とても魅力的です
今回は、先生の引退までを描いた話し

それにしても、青山君、あいかわらずのメンタル弱すぎです
イライラしてきます

大学卒業後の進路ですが、小学校の先生なんだそうです
先生の期待の星なのに、絵師にはならないのか
メンタル弱すぎて無理なのかもしれません

読者としては、彼に一皮むけてもらいたい。
絵師として輝いてもらいたいのですが、そうはなりませんでした。

友達の警察官になりたい彼ですが、うざい
もう少しキャラの設定とか、どうにかならなかったのかと感じます。

西洋画と水墨画の決定的な違いはこれです。

水墨画はその特性上、描いた線を二度と描きなおすことはできない。


故に、プレッシャーが強くなります。
メンタル弱めの青山君には向かないと思います。



2023 12 30


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