感想 三河雑兵心得12小田原仁義 井原 忠政 北条攻めのスタンスが家康と秀吉では違う。その描き方が上手い。
合戦での茂兵衛の活躍が魅力なのですが、今回も政治的
北条氏滅亡までを描いているのです。
家康には、北条に友がいた。
当主の下の弟で、今川時代に互いに人質になっていたのでした。
茂兵衛への今回のミッションは、その友を投降させること
しかし、この方面の大将の織田信雄は頼りなく、彼が別の戦線に移ると豊臣家臣の福島が威張りくさり邪魔ばかりする。
ここに家康と豊臣の北条に対するスタンスの違いがある。
秀吉は、北条が何をしようが最初から滅亡させるつもりで、家臣団はその領土を蹂躙し褒美を欲していた
豊臣の家臣団は、まるでジャッカルの群れのように獲物を求めている
秀吉は、次から次へとそれを与え続けなければならない
だから、だまし討ちに近いことまでして開戦したのである。
たぶん、それが豊臣政権の本質であり、だから、国内に敵を失った時、朝鮮出兵となったような気がするのです。
和睦をしようとしていた茂兵衛ともう一人の小笠原に鉄砲を射かけた福島正則こそ、その豊臣の家臣の象徴なのだと思った。この理不尽こそが、秀吉の強さの源泉であり、また、その弱点でもあった。
ここに隠されたモチーフは、どうして豊臣は秀吉が死ぬと滅亡したのか
その理由が何となくだが空気としてわかったような気がします
それにしても、あのラストシーン
次が読みたくなります
2023 12 28
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?