感想 風が吹いたり花が散ったり 朝倉宏景 あめつちのうたの作者のスポーツ小説。ちょっと期待していたのと違う。
名作 あめつちのうち の作者の作品
視覚障害者のマラソンの伴走者をする人の話し
二人の出会いのシーンは最高に魅力的
駅でイライラしてて、ぶつかってしまう。相手が目が見えない少女だった。
慌てて別人のふりして助けると、信頼されてしまいマラソンの伴走者になってくれと頼まれる
罪悪感の葛藤の描き方はなかなかいい
この主人公の人物造形がそこで決まり読みやすい
彼は高校の時、地元の先輩に騙されてオレオレ詐欺を手伝い逮捕され人生が半分終わってた
今は居酒屋で似たような境遇の人たちと働いている
この仲間の描き方がいい
元ヤンの太田がいい
すぐに恋愛モードになる展開は、この物語にあまり相応しくなく
さらに、愛ちゃんという相手の女性のキャラが僕の嫌いなタイプなので
どうしても感情移入はできない
それと詐欺の仲間がやってきて脅され太田が助けてくれるのだが
その後、奴らは音信不通
それはないと思う
こういうヤバい犯罪者は寄生虫のようにひつこいはずなのに、やけにあっさりしていた。
最後のマラソンシーンの描写は盛り上がり楽しい
しかし、伴走者や視覚障害を細部まで描いてない印象があり
中途半端な感じもした。
あめつちのうた と比較すると、明らかにダメです
平均的なスポーツ小説といった感じでしょうか。
2024 1 13
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