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感想 三河雑兵心得足軽小頭仁義  井原 忠政 旧主の夏目が家康の影武者となり敵を引き付け討ち死にする姿が魅力的

今回も面白かった。
茂兵衛は小頭に出世する。
本多忠勝の恩人であり、家康の親族の若殿の配下にされる

そこに、あの三方ヶ原の合戦となる。
圧倒的な武田信玄軍
徳川の軍勢はたじたじ

旗色が悪いという故事の描写がありました。
長いので引用はしませんが

茂兵衛は、両軍の優劣を双方の旗の動きで見極めようとします
武田の旗は理路整然としている。
徳川の旗は左右に揺れている

敵と味方の優劣を旗の動きで見極めるシーンです
この描写によって、この故事がリアルに伝わった

劣勢であると感じた茂兵衛は脱出を考える
家康と出くわします
少人数です。敵が周囲にいるのです。

物見に出され、そこで旧主の夏目の軍と遭遇
ここからが圧巻
夏目は、家康の兜を借り受けると、我こそは徳川家康なりと大声で叫び
敵軍を引き寄せて家康を逃すという、あの感動的な有名な場面に突入します

さらに、茂兵衛は戦場で初恋の女が嫁いだ侍を助け、さらに、手柄首まで譲る
その男気が茂兵衛らしくて痺れます

今回は、すごく面白かった。
シリーズ最強の出来かもしれない。





2023 12 19




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