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感想 ナイフをひねれば アンソニー・ホロヴィッツ 容疑者は作者。いつかはくるとは思ったが、四作目で、ついに、このカードを切ってきた。面白くないはずがない。

過大評価しすぎかもしれないが、ホロヴィッツの作り出した探偵ホーソーンは、ポアロと匹敵する魅力的な探偵だと思う。
本作は、シリーズ第四弾。
このミステリーがすごい2024年版海外編第2位。

いつかはあるとはおもっていたが、ついに来ました。

容疑者は作者のホロヴィッツ。
タイムリミットは数日。
味方は相棒のホーソーンだけ。

ホロヴィッツは演劇の脚本を書いた。その劇が開幕している。
殺害されたのは、この劇を酷評した嫌味な有名記者。影響力は絶大。

凶器は、この劇の関係者だけがプレゼントされたナイフ。
死体にホロヴィッツの毛髪が・・・。

絶体絶命のピンチ。

ここからの切り替えし、七人の容疑の背景。
被害者が別の事件と深く関わっていた事実も判明し、とにかく背景が複雑になっていく。

タイムリミットがあるという制約や、追われているという制約が、さらに物語を面白く演出する。

そして、まったく想像してなかつた犯人の正体。
やられたと感じました。

面白すぎる。

突き刺したナイフをさらにひねる快感とでも言うのかな。


この言葉がすごく印象深い。
殺害された記者の報道は、まさに、これだった。事実を自分の都合の良いように歪曲し、相手が一番嫌がるような言葉を選択する。まさにゲスの極み。

タイトルの ナイフをひねれば  はそれを象徴しており
その結果どうなつたかが、このミステリーなのである。

被害者の記者が過去にやったこと。
それの報いなのではあるが、この女性。僕の知る犯人の中でも、かなり上位の嫌な女だった。




2024 6 9




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