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感想 三河雑兵心得鉄砲大将仁義 井原 忠政 武田の忠臣一条と茂兵衛の一騎打ちのシーンが素晴らしい。


高天神城の攻防も良かったが
穴山梅雪の与力となり、最後まで抵抗する武田の忠臣である一条と茂兵衛の一騎打ちのシーンが秀逸だった。
今回は戦闘シーンの描写が優れていて楽しめた。

それにしても家康についての描写は厳しい
あれだと小心で器の小さな小悪党にしか思えない。
かなりの腹黒である。

主人が腹黒い、普通は不幸な話だが、乱世にあっては例外で、歓迎すべきではないのか


最初の主人夏目は清廉潔白な人だった。
だから早死にした。

今の主人である家康は、どう見てもこずるい。
腹黒である。

主君としては、それがいいというのだ。

一条との闘いを評価され、茂兵衛は織田信忠に気にいられた
二千石の家臣になれと引き抜かれる
しかし、彼は断る

どう考えても家康家臣団より、信長家臣団のほうが自由度が高い
農民出だからと嫉妬されることもない

出世を断る茂兵衛なのでした。

最後にこんなセリフを吐く
茂兵衛らしいと思う

「義のためには死ねなくても、友のためには死ねる」


どんな時にも自分を庇ってくれる本田忠勝という上司であり友と離れたくない
そんな生き方も悪くはない
これぞ茂兵衛だと思いました。








202312 22



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