住宅・屋根材の選び方【前編】メリット・デメリット

住宅・屋根材の選び方【前編】メリット・デメリット
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建物の中で雨が一番最初にあたるところは屋根です。また太陽が一番長い時間あたるのも屋根です。
そういう自然環境の一番過酷なところにあたる屋根は、すぐ錆びたり、飛んだり、雨漏りするようでは意味ありません。今回は住宅に使われる屋根のメリットやデメリットについてお話します。

・化粧スレートまたは人工スレート(コロニアル、カラーベスト)
 人工スレートなので、本物が天然石で、こちらは偽物。
 少し前までは、アスベストを含んだものがあったので、リフォームする時は注意が必要。
 耐候性は、表面に塗装をしているのでその塗装が劣化すれば、雨が染み込み、冬に凍結し、膨張して割れることが起こります。
 厚みが薄いので、10~15年くらいで、ひび割れが始まります。
 屋根裏部屋は夏とても暑く、屋根の表面温度は60℃を超えて、屋根裏部屋は30℃を超えてしまいます。

・波型スレート
 工場や倉庫の屋根にあるグレー色のした波板のことをよくスレートといいます。
 これは繊維をセメントで固めたもので、本物のスレートではありません。
 以前は石綿スレートと言われたりしました。石綿というのは、アスベストのことです。

・セメント瓦
 人工スレートと同じようにセメントと砂で作られていて、表面は塗装されています。
 セメントで厚みがあるので重量があり、約44kg/㎡あります。
 表面塗装の劣化で、セメントが酸化して中性化して、割れます。
 メンテナンスの目安は約15年ほどです。

・粘土瓦(和瓦、洋風の素焼き瓦)
 日本三大瓦の産地・・・全国の瓦流通量が85%を占め、三州瓦 (愛知県三河地方)、 石州瓦 (島根県石見地方)、 淡路瓦 (兵庫県淡路島)
 和瓦は粘土瓦とその下の土としっくいで固められているので、とても屋根に分厚い層が乗っかってます。
 それが断熱層にもなるので、日本の古民家は夏とても涼しく感じます。
 和瓦の下の土は、少しぐらい水が染み込んでも次の日に晴れれば、蒸発するので、とても呼吸しています。
 和瓦自体も表面に塗装していないので、呼吸していて吸湿放湿性がある。
 重量が約45kg/㎡あります。
 粘土瓦も寒い冬、瓦に染み込んだ水分が凍結し、膨張収縮を繰り返し、長年で割れ、北面は凍て割れが多く目立つ。
 葺き替えの時期は約50年を目安にします。和瓦は、粘土の焼き物ですので、半永久というわけにはいきません。

・金属屋根
 軽さでいうと一番優れていて、地震に対してはとても良い屋根材。
 金属の種類は、ガルバリウムというアルミと亜鉛のメッキ鋼板が多い。ただ鋼板なので鉄です。ガルバリウムといえどもいつかは錆びます。特に金属の切り口が錆びやすい。
 重量は約5kg/㎡ととても軽いですが、その分熱は伝わります。
 雨が降った時の音が半端じゃない雨音がする。
 ガルバリウムの屋根は塗装されているものが多いので、メンテナンスの目安はこの塗装の時期なので、約15~20年くらいになります。
 棟から軒まで、つなぎ目がないことも多いことと、金属なので呼吸ができないので、屋根裏が湿気ると、腐りやすいと。

次回は、天然石の屋根材についてをお送りしたいと思います。
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