ケイ@旅人

旅をすることは自己救済すること 自己救済は表現すること 生きることは旅すること

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記事一覧

もう、嘘はつかないで 第5話

翌日、出社をすると米田のデスクが空席になっている。 河原崎が失踪してから臨時秘書をしている男性社員が、 「社長は頭痛がするということで今日はお休みです」と言った。…

ケイ@旅人
1か月前

もう、嘘はつかないで 第4話

入社して3ヶ月が過ぎた。 季節は夏を迎えようとしていた。 街は様々な色ととりどりのシャツやブラウスを来た老若男女が開放された 表情で歩いている。 ガラス越しに待ちゆ…

ケイ@旅人
1か月前
1

もう、嘘はつかないで 第3話

「でも、経理のほうは・・・」 「しばらく経理の仕事はいいから」 と言うと、デスクの引出しを開けて煎餅を取り出すとがぶりとかじった。 バリッと割れる音が部屋に響く。 …

ケイ@旅人
1か月前
1

もう、嘘はつかないで 第2話

いつものように生きづらい日常生活が始まる。 しかし、ひとつだけ癒される場所があるなら、唯一安らげる大切な場所が あるなら、人は生きていけるのだと信じ始めていた。 …

ケイ@旅人
1か月前
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もう、嘘はつかないで 第1話

あらすじ バー小さな日記で偶然出会った男性ヒロトとのひとときに私の精神は解放されて幸福感に満ちていたが、ある日突然私の前から姿を消した。 理由がわからず悶々と過ご…

ケイ@旅人
1か月前
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彼女は悪魔?天使?救世主?第3話

リビングの部屋は、革のソファとガラスの小さなテーブル、離れた位置に小さな食卓用の椅子とテーブルがあるだけだ。 恋子は私をじっと見つめる。なんて魅力的な表情をする…

ケイ@旅人
1か月前
1

彼女は悪女?天使?救世主?第2話

軽井沢駅の改札口を出ると心地の良い風が出迎えてくれた。 避暑地に相応しい緑と空気に包まれた。タクシーに乗り市役所へ向かう。 田宮がバッグの中から委任状と印刷してあ…

ケイ@旅人
1か月前
1

彼女は悪女?天使?救世主?第1話

あらすじ モテモテの17年間生きてきた私が好きになった男性に初めて振られた。 翔太の彼女が不細工で大女であると友人に知らされて愕然とする。 ある日、翔太を夢中にし…

ケイ@旅人
1か月前
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生きている島そこは屋久島

ケイ@旅人
5か月前
1

旅それはどこか違う場所へ行きたい渇望

ケイ@旅人
5か月前

旅をすることはここではないどこかの場所へ行きたい渇望

ケイ@旅人
5か月前

横浜夜景

ケイ@旅人
5か月前

春がきた☘️

ケイ@旅人
5か月前

黄昏れて夕日

ケイ@旅人
5か月前

夜景ホテルの部屋から

ケイ@旅人
5か月前

茅ヶ崎サザンビーチ

ケイ@旅人
5か月前

もう、嘘はつかないで 第5話

翌日、出社をすると米田のデスクが空席になっている。
河原崎が失踪してから臨時秘書をしている男性社員が、
「社長は頭痛がするということで今日はお休みです」と言った。
退勤後、米田に電話をすると覇気のない声が返ってきた。
「朝から頭が痛くて鎮痛剤を飲んでも効かないのよ」
「氷を買って行きましょうか。それと冷たいお水やジュースも」
「ありがとう。誰も連絡くれないの。心配して電話してくれたのは春香だけよ。

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もう、嘘はつかないで 第4話

入社して3ヶ月が過ぎた。
季節は夏を迎えようとしていた。
街は様々な色ととりどりのシャツやブラウスを来た老若男女が開放された
表情で歩いている。
ガラス越しに待ちゆく人を見ながら珈琲を飲んでいると、隣に座った男性が
声をかけてきた。
「こんんちわ」
沢渡啓介だ。今日の啓介は群衆に溶け込んでいる青年に見える。
芸能人がプライベートはオーラを消しているという台詞を
時々聞くがほんとかも知れない。
「君

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もう、嘘はつかないで 第3話

「でも、経理のほうは・・・」
「しばらく経理の仕事はいいから」
と言うと、デスクの引出しを開けて煎餅を取り出すとがぶりとかじった。
バリッと割れる音が部屋に響く。
「まったくどいつもこいつも、気に入らないわ」
バリバリ、バリバリ、煎餅の食べる音が騒音のように耳に響いてくる。
米田は、口の中に残っている煎餅を砕きながら、
「永田レイのスケジュールを教えるから一週間尾行してちょうだい。その間の経費は自

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もう、嘘はつかないで 第2話

いつものように生きづらい日常生活が始まる。
しかし、ひとつだけ癒される場所があるなら、唯一安らげる大切な場所が
あるなら、人は生きていけるのだと信じ始めていた。
私の心の部屋にヒロトがいつもいてくれる。
その場所さえあれば、その人さえいれば生きていけると信じ始めていた。
ある日曜日の夕方、渋谷の街は変わらず華やかさと喧騒が入り混じっていた。私は久しぶりに会う大学時代の友人と待ち合わせの喫茶店に向か

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もう、嘘はつかないで 第1話

あらすじ
バー小さな日記で偶然出会った男性ヒロトとのひとときに私の精神は解放されて幸福感に満ちていたが、ある日突然私の前から姿を消した。
理由がわからず悶々と過ごしていたある日、
スクランブル交差点の画面から流れる顔とテロップに衝撃を受ける。「人気アーティスト一ノ瀬ヒロト失踪!」彼は若者に人気のあるミュージシャンだった。私は失踪原因を知るためにヒロトの所属していた芸能事務所で経理事務として働く。そ

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彼女は悪魔?天使?救世主?第3話

リビングの部屋は、革のソファとガラスの小さなテーブル、離れた位置に小さな食卓用の椅子とテーブルがあるだけだ。
恋子は私をじっと見つめる。なんて魅力的な表情をするのだろう。
霞に覆われたようなアンニュイな表情、男を知りつくした熟女のような雰囲気を醸し出す。変幻自在に変貌するこの女はいくつ顔を持っているのだろう。恋子は自分自身へ呟くように言った。
「私のことを色々と調べていたみたいね。ごくろうさま」

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彼女は悪女?天使?救世主?第2話

軽井沢駅の改札口を出ると心地の良い風が出迎えてくれた。
避暑地に相応しい緑と空気に包まれた。タクシーに乗り市役所へ向かう。
田宮がバッグの中から委任状と印刷してある印刷紙を取り出した。勿論偽造の委任状だ。恋子の記入する箇所は田宮が書いた。タクシーが市役所の玄関に到着した。私は市役所の玄関の前に立つと深く深呼吸した。上手く恋子の戸籍謄本を取れることを祈った。受付には中年の女性が辺りを注意深く見渡し座

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彼女は悪女?天使?救世主?第1話

あらすじ
モテモテの17年間生きてきた私が好きになった男性に初めて振られた。
翔太の彼女が不細工で大女であると友人に知らされて愕然とする。
ある日、翔太を夢中にした恋子という謎の女を追っている田宮という
大学生と出会う。そして恋子の過去の容姿の変貌に愕然とする。
カメレオンのように変貌する興味を抱いた私は田宮とともに
過去の恋愛遍歴を辿る旅にでる。
恋子の魅力にはまっていく私、恋子のとの関わりによ

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