とことん真似して、最後に私らしさをほんの少し
古典の香りを纏いつつ強烈な個性をほんの少しだけ忍ばせる
そんな作品制作の姿勢を貫けるようになりたい
投稿企画にのっかって連休中に制作準備が整ったこの良きタイミングで書いておく
素直さも柔軟性もとても大切なことだけど、まっすぐ思いを貫きたいとも思う
そろそろ周りの声はほどほどに聞くことにして、もうちょっとだけ強く突き進む
基礎練習をした上で、好きな古典をとことん習い、雰囲気や香りを感じそれに倣う
それらを経てようやく自分の作品を完成させる
私が作品を制作をする上での理想のかたち
人それぞれ考え方が違うので、『センスや能力があれば基礎練習などひつようない』『頭に思い浮かべたものをそのまま思うようにやれば良い』『先のものや古いものに倣ったり、学んだりする必要はない』という考えもあるだろうし、それも良い
ただ、クラシックなものに恋い焦がれ、心底惚れる
それに傾倒しその香りを強く効かせた中に『私』らしさを少し加える
それに気がつく人だけ気がついてもらえたら良い、というのが制作を始めたときの、18歳の頃から変わらない中心部分であり、最も素直な気持ち
しかし様々な人間関係や他の諸々のことが絡まりあった中でやっていることであり、教えを乞うている身(師についている)である以上、結果や評価を全く気にせずやるというのは違うと考えている(尊敬する師につくというのはそうい事だと、私は、今は、そのように思うのでそうしているという意味)
そういった評価や成績も意識しながらも、心の奥底にブクブクと湧き上がる『こうしたい』に向かってもう少し貪欲に、もう少しなりふりかまわず、力強く向かっていける、そんな自分になりたい
ピアノも剣道も、今情熱を持って続けている趣味も、基礎練習を飽きもせずやって憧れの人を真似て真似て習得するというやり方でやってきた
最初は本当に、何も出来なくて全く希望がないが、それがよくわかっているので出来るようになるまでやり続ける
真似をし続けるうちに手に入り頭に焼き付けられ、やっと形になり、そこから自分の呼吸を取り入れる余裕が出来てはじめて自分のものが出来上がっていく
それは遠回りのようで私には1番の近道
何者にもなれていないのだからやり方を変えたほうが良いのでは?という人もいるだろう
オリジナリティ・個性・冒険心・向上心がない!と言う人もいるだろう
しかし『私』の創るものに『私』が少しも入らないわけがないし、誰がなんと言おうと、今はそれで良い
先人の遺した強い憧れや目標へ向かう気持ちが溢れている今は、それで良い、それが良い
その先が見つかったのなら誰に止められようが一目散に駆けていくのだから
─余談─
趣味の制作は日本画でもないし、絵画ではないけど、同僚から『これ書いてみてー』と携帯に送られてくるものを、小さな画面からサイズも図らず構図の下書きもせず落書きをする
チャンスは1度きり(お昼休みの最後の数分)
どこが中心か、どことどこがつながればいいか、顔面の余白のバランスは、指先やつま先の向きはどうなっているかをごく短い時間で観察する
これはなかなか良い訓練 なんちゃって
遊びも真剣にやってると学びがある なんちゃって
真面目な話の最後に、照れ隠しでちょけてしまわない自分になりたい
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