〜ストーマ閉鎖手術 編③〜

「痛いぃーっっ!!」

私の無情な叫びも虚しく、
一向に痛みが収まらない。
痛み止めといわれ、吊るされた液体が
体内にいれられるも、全くもってきかない。

この手術は人によって意識が戻るのが遅くて
痛みが殆ど感じなかったり、痛みが凄かったり、
痛みがほぼ無かったりするらしい。

私は前の手術のせいもあり、
背中に最初から麻酔も痛み止めも入れないように手術したらしく、痛み止めは今はコレだけ。

自分で痛み止めを自動で押していれられるから
ぶっちゃけ欲しかった。
だが今回の手術は、背中からの痛み止めはしない人もけっこういるらしい。

今、点滴で入れてる痛み止めが無くなれば
6時間も痛み止めを我慢しなければいけない
らしい。
なんか、時間をあけなきゃならんとか
なんとか。

そんなん、しったことか。
お願いだから、痛みをっっ

前の手術で一時的に下半身麻痺になったので
痛み止めが全く入れられない状態だったので
今回の方がマシちゃーマシだが。

前の手術の影響はそれだけじゃなかった。
この手術をしたら普通は、すぐに大部屋に
もどされるらしが、私はHCU(集中治療室)
行きだった。
勿論、スマホ類は持ち込めない。
貴重品は看護師が預かるシステム。
病院が用意した茶色いバックに、水、
ストロー、紙おむつなど入れて持っていく。

HCUは有難いことに、あんまり患者が
いなかった。

おかげで叫んでも許されそうだが。
とりあえずもう、痛いし、痛すぎて吐くし。

最終的に、疲れて失神して寝た感じだった。
そのぐらい辛かった。

遠くで、看護師や先生が私の夫が仕事で電話に出られないみたいだと聞こえた。

しまった、今回も同じ先生だったから親に先に電話してくれると思って今回の手術では言わなかった。

私はそんな事に気を回る事すら余裕がなかったようだ...
また痛みが怒涛のように襲ってくる。

「母さん...痛いよっ...助けて!」

恥ずかしさも恥じらいも余裕がなくなったら
消えるらしい。

母を呼びながら痛みを悶絶しながら私はまた
痛みで失神するように寝るのだった。

#闘病
#手術
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#エッセイ
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