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〜ストーマ閉鎖手術 編⑥〜


いつの間にか手術日合わせて4日目に
なっていた。19日の土曜日。

やばいやばい。
あっという間。

手術の当日は痛み止めが時間をあけて投与しなければならず投与があんまりできなかった。
痛い時間が長いせいで日が長く感じたが...
もう4日も過ぎたのか。

今は痛いがちょっと焦っていた。
痛みに慣れてきたせいか、
歩くタイミングを見計らって痛み止めを
飲むために今も痛みを我慢している。

焦りは禁物なのだが、私の退院目標23日が
頭をかすめる。

祝日で夫も休みだし、ちょうど手術して
1週間が23日だ。

ぎゅるるるるるるー

お腹から大きな音がでる。
腸が動いてるのだからいい事なんだろうが、
何も食べてないのに鳴られても...
その後に襲ってくるのは、
痛みと肛門の違和感だ。

コレ、便が出たんじゃないの?てぐらい
肛門からも音がする。
看護師さんに確認してもらうと、
どうやら体内のガスが出てるだけみたいだ。
まぁ、食べてないしなぁ。

今日は歩く前に点滴の痛み止めと飲み薬の痛み止めをのみ、ひたすら痛くない時を狙って
歩いた。
だがトイレすら1人で行かせてくれないのは
困たものだ。

ストーマ手術した時は、トイレは1.2回行っただけでOKだったのに。
看護師で過保護と過保護じゃない人で案外、
対応が違う。

冗談で私が「さては、私の顔が見たいから1人で行かせてくれないなぁ〜?」
と言った程だ。
笑いながら、そうなんです!顔を毎回みたいんです!と冗談にのってくれたのは良いのだが、
トイレは流石に頼むから1人で行かしてくれ。


この手術も、ストーマ手術と同じで歩けば
歩くしこ治りが早くなるので
自由に、ぶっちゃけ歩きたい。

特にトイレは常に便が漏れるか漏れないかの
瀬戸際なのだ。
看護師なんか待ってられるか!て言いたいぐらいだ。


オムツも1枚が高いのに看護師が遅れたせいで
漏れてオムツを変えるはめになる。
看護師がオムツを買ってくれるわけではない。
私がなけなしの金で買ってるオムツだ。

そうこうして、トイレに行くため看護師を待っていると屁か便なのか解らないが肛門から出る感触がきた。
嫌な予感がする。

案の定、看護師とトイレに行くと
オムツに便が出ていた。

もうオムツあんまりないのに...

しかも明日は日曜日。
買いに行ってくれる人もいない。
病人の代わりに買いに行ってくれる人が居るのだが日曜日はいない。
ため息しかでない。
心は少し落ち込みながら部屋にもどる。

唯一の救いはLINEで
朝でも昼でも夜でも夜中でも
話しかけてくれて相手をしてくれる
友だろうか。
手術した日、夫は嫁が手術してるってのに
神奈川すら居なかった。
遠い実家に帰っていた。
ストレスが溜まってたらしい。

まぁ嫁は意味わからん病気と悪性腫瘍で
苦しんでるわ、仕事は忙しいわ、
コロナ禍だわ、稼ぐ事を1人でさせてるの
だからストレスもたまるだろう。

しかし夫だけじゃない。
本人は、こんな風になりたくてなった
わけじゃない。

ふいに友達と喋りたい気持ちが増す。

暗い大部屋にブルーライトが今日も
こうこうとてらすのだった。

#悪性腫瘍
#闘病記
#ノンフィクション

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