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好きなヒーロー映画と聞かれたら「ブラックパンサー」と答える


積極的に家から出ることができない今、僕が心の中で外に飛び出すことができる方法の1つが映画鑑賞だ。
映画の中でもマーベル・シネマティック・ユニバース(以下:MCU)の作品が大好きで、僕は今現在公開順で見直している。というより新たなドラマや映画が公開されるために再履修していると言ったほうが、個人的にしっくりくる。MCUを深く理解するためには必要な工程なのだ。義務みたいなもの。(思想強め)

しかし、MCUシリーズは現時点で25作品ある。めちゃくちゃ多い。余程のきっかけがない限り全部見ようとは思わないのだけれども、それでも特に見てほしい作品がある。それが「ブラックパンサー」だ。
映画の概要から触れて、なんで面白いのかと考え直してみた。

あらすじと映画概要について

遥か昔、超万能貴金属であるヴィブラニウムを含んだ隕石が、アフリカ大陸にあるワカンダ王国に落ちた。ワカンダ王国はヴィブラニウムを使って世界の誰もが創造出来ないような最新テクノロジーをもつ国になった。しかし、対外的にはその事実を隠し、世界では小さな農業国として知られていた。
ワカンダ国王はヴィブラニウムの影響を受けたハート型のハーブを摂取すると、超人的な力を持つ「ブラックパンサー」となることができる。
「ソコヴィア協定」の調印式でのテロで国王を失ったワカンダ国だったが、儀式を経て、国王の息子であるティ・チャラが国王となった。新たな国王は国の秘密とヴィブラニウムの悪用を防ぐため、クロウという男を捕まえようと試みるが…。

この物語の主人公はワカンダ国王のティ・チャラだ。
演じるのはチャドウィック・ボーズマン、『42 〜世界を変えた男〜』で黒人初のメジャーリーガーのジャッキー・ロビンソンを演じた俳優だ。
監督は『クリード チャンプを継ぐ男』のライアン・クーグラーが努めており、ブラックパンサーを追い詰める敵役、エリック・キルモンガーを演じるのは同作でクリードを演じたマイケル・B・ジョーダンだ。その他のキャストもヒット作に出ている人たちで構成されており、これまでに例のない黒人ヒーローの活躍するアクション大作として注目を集め、全米では歴代4位となる興行収入7億ドル突破のメガヒットとなった。アカデミー賞でも作品賞を含む7部門ノミネートという高い評価を受け、美術、衣装デザイン、作曲の3部門を制した。興行収入だけではなく、映画関係者からも評価の高い作品だ。

①作品単体として見ても楽しめる

MCUシリーズは各作品に繋がりが見えて公開順に見ると楽しめる仕様になっている。この仕様が今まで見たこと無い人たちのハードルを上げている。だって25作品(2021年4月11日時点)もあったら、寝ないでぶっ通しで見ても2日以上かかる。どんなに面白い作品でも苦行に感じてしまう。しかし、ブラックパンサーは初めてMCU作品をみる人でも楽しめる。
架空のワカンダ王国の話で、国と己を守るための戦いと葛藤を描いているストーリーなので、シンプルに楽しめる。他の作品とのつながりを散りばめていないので、作品そのものに集中できる結果がメガヒットする作品になったと思う。

②ワカンダ王国の設定が面白い

実在している国が出てくる世界線の中で、ワカンダ王国は架空の国だ。
誰もが真似できない科学技術を持っていながら、ブラックパンサーの力を手に入れるためには王家の血を引いているだけではなく、儀式を経なくてはならないという最新テクノロジーを持ちながら、伝統を重んじている国だ。そして、不毛な争いを生み出さないように莫大な資源と最新技術を世界には隠しているという設定も面白い。
技術があると他の国に売ったり、武力行使して世界を侵略する帝国主義的なやり方を地球の歴史で行われていたことの皮肉なのかなと思った。
本当にワカンダのような国があるとしたら、どんなことが起こるのか考えれば考えるほど恐ろしい。もし独裁者のような王様が現れたら、どの国も太刀打ちできないもの。

③人種や性別を超えた活躍

この作品はアフリカが舞台の映画なので、メインキャストのほとんどが黒人だ。日本人は直接的に関わることが少ないが、すごく大きな意味をもつことだと思う。公開された2018年ではトランプ大統領が差別的な発言するなど、なにかと話題になっていた。そして作中でも過去に黒人が迫害を受けていたことを触れていて、敵役のエリックの主張にも取り入れられている。彼が作中の言っていたセリフを聞くと、正しい主張のようにも聞こえてくる。
MCU作品は敵へのスポットの当て方がうまく、ブラックパンサーでもそう描かれているので面白い。
また、作品の中では女性の活躍も目立った。
ワカンダの科学技術支える国王の妹、シュリや国王を守る最強の戦士オコエも女性だ。そしてティ・チャラの恋人のナキアも頼れる仲間の1人だ。
他のアクション映画だと相棒は男性だったけれども、ブラックパンサーでは女性が活躍している。性別関係なく一個人として活躍する世の中に合っているなと思った。

最後に

面白えからみんなも見てくれよな!!!!
で終わらせても良いんだけれども、最後にまとめを書く。
3つ理由を挙げさせてもらったが、アクション映画としての面白さと、社会テーマを描いていた作品だったので、見ていて面白いんだなと思った。
社会テーマを描いてしまうとエンタメにすることが難しくなると思うのだが、そのバランスが良くて観たあとは充実感でいっぱいになる。
改めて色んなヒーロー映画をみたときに、好きなヒーロー映画はどれ?聞かれたら「ブラックパンサー」と答えてしまう。自分の好きな要素がたくさん入っている作品を、興味が湧いたらぜひ観てほしい。


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