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モノの見方をカエてみる

普段私たちの視界には何気なくたくさんの情報が映り込む。
映り込んだ全ての情報に対して全てを一つ一つ丁寧に情報処理をしていては、おそらく脳がオーバーヒートしてしまう。
だから、私たちが普段頭の中に残している、もとい頭の中に「結果として」残っている情報というのは、無意識のうちにすでに何らかの選別が行われたものだと言うことができるだろう。

情報の選別というと物々しく聞こえるかもしれないが、言ってみれば個人的の癖や嗜好に基づいて、脳が自動的に「このように情報処理をするのが私としては好ましい」と判断していることだと、個人的には理解している。

この情報の選別は普段の生活を送る上ではなんら問題はなく、むしろ快適な生活を送るために一役買っているともいうことができる。あまり意識しなくとも、言い換えれば特に普段気にならない情報はあえて見ないでいるという選択をしたとしても、それが日常生活に致命的なダメージを与えることはないのだから。

しかし、ここ最近の世界の動きはひょっとしたら慎重に見極めなければならないのかもしれない。今までの「普通」ではなかったものが新しい「普通」に変わりつつあるからだ。

まさに今、変わっているど真ん中の時代。
こんな時代だからこそ、今までに目を留めてこなかった些細な情報にも少し目を落としてみたり、これまでに目を留めてきた情報と同質の内容であったとしても、物の見方を変えてみたり、何がしか私たちも変わっていった方が良いのではないか。
そう感じている人も増えてきているのではないかと思う。

物の見方を変えてみる。言うは易し、行うは難し。
情報を聞くだけでは、情報を見るだけではわからない。

それではいっそ体験してみては?
百聞は一見に如かず。そんな言葉がある。

どんな体験をするか。
皆さんは、Visual Thinking Strategy(対話型鑑賞)、アート思考といった言葉を聞いたことがあるだろうか。

「アート」と聞くと、美術鑑賞が最初に頭を過ぎる人が多いのではないだろうか。美術館で著名な絵画を目の前にして、絵画の横に飾られている絵画についての説明書きを読んで「なるほど、すごいな」と思ってしばらくその絵画を眺めて次の絵画に足を向ける。そしてなんだか絵画を見た気分を満喫し、家路に着くといった感じか。確かに、これはこれで美術鑑賞に間違いない。

このVisual Thinking Strategyはそんな美術鑑賞のスタイルとはちょっと違う。
その絵画を含めた美術品についての品評をしたり情報を理解したりすることに重きを置くのではなく、自分自身がその美術品からどんな印象を受けたか、どんな風に解釈しているのか。つまりは主役は美術品ではなく「自分自身」であると言うことが最も異なっている。

また、他の参加者と「自分の物の見方」を共有することで、他者との視点の違いについても知ることができる、という内容になっている。

美術品の前で普段よりも長く足を留めてみて、いつもより深く観察する。
自分の思考に目を向け、他人の思考から視点の違いを学ぶ。
普段ただ前を向いて走っていき、過ぎ去っていく日常の中で足を留める。ある意味、「今」の自分に目を向けるマインドフルネス的な要素を、Visual Thinking Strategyは含んでいるのかもしれない。

そんなVisual Thinking Strategyを手軽に体験してみる企画が現在進行中。
ファシリテーター、いわゆるプログラムの進行を円滑に進めながら参加者に適宜絶妙な問いを投げかけることで学びを深めるといった役目を務めるのはシュウさんという方。

この方、実はボストンのイザベラ・ガードナー美術館でVisutal Thinking Strategyのファシリテーターを務めていた、何気にすごい日本人。ファシリテーション能力が素晴らしく、Visual Thinking Strategyのファシリテーションだけではなく、さまざまな教育機会や社内研修でもファシリテーションをされている。

Visual Thinking Strategyに興味のある方やファシリテータ―に興味がある方はぜひ企画の続報をお待ちください。 

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