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しがく 詩集

15
言葉を信じるために。『しがく』
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2019年2月の記事一覧

「詩って」

詩って意味ないよね
君は言う

そう 意味ない
僕は言う

だから意味があると
続けて僕は言う

意味に溺れないように
詩が居る
存在は必然で
意味を求めない

期待しない
お金持ちを
期待しない
美人を
期待しない
価値観を

詩はただ黙って佇む
聴いてるようで聴いてない
意味は勝手に見つけてね
なんて言ってくる

僕より夏で
僕より僕で
君より君だ

僕の母で
僕のやること
なすこと
ほほえん

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未知との遭遇

あまりにも、似つかないかな
わたしこの世界に
なにしにきたんだろ

宇宙船できたはずなのに
記憶がない

漂ってみたけど
人間 わたしにきづかない

ネオンが眩しくて都会は避ける
鳥と、猫と、森にわたしはきづく

だけど少し違くて人と話したくなる

言葉をおぼえて
学校にもかよってみたけど
なんだか息ができなくなって
にげだした。

あぁ、だれかむかえにきてほしい。
わたしの星へ連れ帰ってほしい

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ネコさん

ネコさん、ねている
 ネコさん、ねている

あくびを、たまにする
 しろくて、ふわふわねている

となりで、くろネコさんもねている
 しょうがなく、しろネコさんを
  ささえながら
#詩

脊髄、脳、身体

じぶんをけいさんしようと
 するあまり、からだは
  わりきれないと、叫んでます

その式が正しいあまりに
 脳は、だまされる
  
しんじつ、うそはっぴゃく
 詩も、うそはっぴゃく
  だけど、だまそうとせず

ただ、わらうだけ
ただ、いるだけ

遊び

きのえだ、なげた
あっちむいた

きのえだ、なげた
こっちむいた

なんかいもなんかいも
くりかえし、あそび

つかれて ねむる
#し #詩

詩人はウソつく
ただ囁くように

ホントはうるさい
生きてるだけで耳にする

だから人はたまに
詩を聴きたくなる
#詩

ぼくのしごと

 おどろいて
 おぼつかない足をうごかした
 この世界の秘密
 明かすのは、ぼくのしごと
 たったひとつのしごと
 とぼとぼ歩いて秘密見つける
 部屋にそれを飾って
 ときどき眺める
 たったひとつのしごと
 それが僕の生きるしごと

 田んぼにトンボ
 とびまわる、その情景に
 ぼくはおどろく
 世界はいつも秘密を囁く
 聞き逃さないように僕は
 みみたてる

 時にはじぶんのなかから
 時には

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