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心地よいを守る

 気付くとジュッと音を立て一日は消えていってしまう。そんな日々の中で心と体が喜ぶことをしたい、しなければならない。
 おいしいものを食べる、マッサージをする、自分が心地よいと感じることを行うことにより一定の幸福度を保つことは心の安定に繋がる。心の安定が保たれると人にやさしく接することができ冷静に物事を考えられ、何より不安に苛まれることがない。
 不安は厄介だ。
動悸や胃腸の不調、倦怠感、過呼吸などの身体に出る症状はもちろんのこと、常に何かに追われているような、危険がすぐそばまで近づいているような状態で気持ちが落ち着かない。

 誰かの愛がなければ心の安定は保たれないと思い続けてきたが、その考えをついに手放した。
誰かの愛がなければ安定しないわけではない。自分の力で安定を得ることは出来る。
 私が健やかでいれば子どもは喜ぶ。子どもの心の安定のためにも自分を大切にすることを意識づけるようにした。ただそれも十分ではなく左手親指の赤切れが痛々しい。荒れた手を眺めながら、もっと労ってあげなければ、と思う。

 自分の価値を自分自身で認めること、価値基準を他人に合わせないこと、一人でいることを怖れないことは心の安定を保つ上での基盤だ。しかし自分以外の誰かに認められたいという気持ちが幼い頃からあったため意識の転換が大変だった。
不安は手放せる。この害悪から離れ、自由になれる。一人でいることは孤独であるということではない。
 四十代に入る前まで自分の体を酷使し過ぎた。「疲れと冷えは大敵」「ストレスとは上手に付き合う」「自分の心と体を喜ばせる」、そういうことに鈍感だった。
 私の痛みとあなたのそれは違う。「これくらい我慢しなさい」といわれても、自分が痛いならばそのことを認めて労わねばならない。逆に誰かが「つらい」と訴えたならば、その声を聞き入れるべきなのだ。
もっと素直にもっと心地よくもっと楽しく日々は過ごせる。

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