犬初心者、保護犬を飼う(前編)
2023年はなんだかんだ忙しい1年だった。
振り返る余裕もあまりなかったけど、2023年4月に引き取った保護犬のらいぞうについて振り返ろうと思う。
らいぞうのインスタ
犬初心者の方や犬との暮らしを想像したい方は読んでみるとなにか発見があるかもしれない。
最初はほぼ自分との葛藤がメインだが、この葛藤も参考になるかなと思い、全部書こうと思う。
きっかけ
保護犬を飼おうとした最初のきっかけは、スラムダンクだったと思う。
2022年12月くらいに「THE FIRST SLAM DUNK」の映画も始まっていたが、
なんとなくスラムダンクを知らないことへの焦燥感から
Amazonプライムでアニメのスラムダンクを一気見したのである。
一気見した余韻からか、夢にまで見るようになって、
自分が海岸でバスケをしながら犬と一緒に走っている
という謎の夢を見た。
妙に心地が良い夢だったので、何故か印象に残っている。
そういえば、自分が動物を好きな理由はなんだろうか
小学生の時には職場体験で動物病院へ行ったりしたし、獣医の漫画も読んでいた。ハムスターを真剣に飼っていて、死んだ時には家族の誰よりも泣いていたらしい。あまりの悲しさに「二度とペットを飼うものか」とも思った。
家の近所には外飼いされている柴犬がいて、かわいさの余り
石を近くに投げて、吠えられるのを楽しむみたいな遊びもしていた。
今思うとストレスを与えて申し訳ない気持ちになる
こんな風に小学生の時を色々思い出していたけれど、
自分の本当に好きなものや、自分を運命付けるものというのは
幼少期の記憶の中にヒントがあるのかもしれないと思った。
そして、大好きな柴犬と一緒に暮らしたいと思い始めた。
命について責任を持てるのか、自問自答
二度とペットを飼うものか、と小学生の時には思っていたけれど
今の自分であれば、また別の気持ちで迎えることができるかもしれない、と思った。
もちろん
「柴犬はよく捨てられてる、しつけが大変らしい」
「本当に自分が飼えるだろうか」
「亡くなった後に生きるのが辛くならないだろうか」
そんな葛藤の連続だった。
ただ最終的に出した結論としては「今の自分だったら多分大丈夫だろう」という気持ちだった。
というのも、昔に比べて死への価値観が変化しているということが大きいと思う。
誰にでも死は訪れる
宇宙や人間の歴史という規模で見た時に、自分や他の誰かの生死は意味がないだろう
だけど自分や他の誰かが生きていたことや過ごした時間は誰かの記憶に残って、その人の考え方や価値観に影響を与えて残り続けるものだと思う。
だからやがて来る死を受け入れながらも、それまでの時間を楽しく暮らしたいと思った。
次に、昔に比べて生き方の価値観が変化しているということである。
今はソフトウェアの分野で働いて生きていこうと思っている。
ほぼ自分のために生きてきた。
なので次は誰かのために生きる、という人生の配分をしても良い時期だろうという気持ちが出てきた。
ごく一般的な価値観だと
仕事で安定して稼げるようになったら、誰かと結婚して、家を建てて、子供を作って、それからペット...
みたいな感じだろう。だけど、犬を飼いたいという気持ちは先取りしても良いと思った。
そもそもの性格として、人と一緒にいること自体があまり得意じゃないので、まぁ動物ならば大丈夫かもとおもった。
大体このような感じで、自分の葛藤にはとりあえず踏ん切りがついた気がする。
最初の関門
「柴犬を飼うぞ!!」
という意思を持ち始めた時にまず考えることは、ペット可の家である。
一応リモートワークなので、家はどこでも良いちゃ良いのであるが、
前に夢で見た海岸とか、学生時代の大半を過ごしたという意味でも
「湘南」という土地が良いだろうと思った。
スラムダンクも湘南だし、私はスラムダンクに呼ばれたのかもしれない。
そして、学生時代を経験した土地というのは、簡単に忘れられないのである。
ただ、ペット可物件の最大の難点は物件数の無さである。
そして飼おうとしている柴犬は、今でこそ豆柴などの「小型犬」に属しそうな犬もいるが、犬種的には「中型犬」に属する。
ペット化の物件であったとしても、中型犬は厳しいみたいな条件があったりする。
SUUMOで色々検索して探していたが、なかなか見つからない。
「さすがに詰んだかもしれない」
そんな絶望と共に不動産仲介をしているユーミーらいふさんと電話で相談していて
「とりあえず当店に来ていただいて条件とか含めて一緒に検討しましょうか」ということになった。
後日、ユーミーらいふさんに訪問したとき、担当者の方から
「ちょうど昨日解約した物件があって...」
という出だしから、物件情報が書かれた紙を渡された。
敷金礼金はやはり高いのだが、中型犬可能、有名不動産会社により防音などの設備は抜群、というかなり競争率が高めの物件が出てきたのである。
私の脳内データベースと直感が
「ここを絶対見逃してはならない」
と叫んでいる。
すぐにその物件を訪問して、即入居を決断した
この時は、すごく運とタイミングが良かったのだと思う。
そのあとは事務手続きを着々と行い、引っ越しの準備もして、泣けなしの敷金、礼金、仲介手数料等を支払い、4月上旬には引っ越しが完了した。
保護犬か、ペットショップか
ある程度その家での生活が安定してきた時に
「今が犬を飼う時だ」
という思いが強くなった。
人によっては犬を迎える先は保護犬団体が良いのか、ペットショップの方が良いのか悩む人もいるだろう。
しかし私は保護犬を飼うという決断は早い段階からしていた。
その理由は芸人アキナ山名さんのブログやインスタである。
柴犬ライフの記事。スカジャンやばい
文才note
柴犬のおまめは元々皮膚病を持っているけど、山名さんの献身的な看病やお世話により信頼関係ができている。
自分もいずれこんな関係になりたいな、と思った。
「保護犬は過去に虐待などを受けていて、世話が大変」
そんなイメージを持つ人もいるかもしれない。
しかし、主人との信頼関係や暮らし方でお互い変わることはできるし、一緒に暮らすことはできる。
私たちが想像する以上に、犬は賢いのである。
山名さんの出す記事とかを見て、そういうことを学べた気がした。
保護犬業界の闇にすこし触れる
「保護犬団体から柴犬を引き取る」という方針が決まったところで
あとは実行するのみである。
ここで活用するのがGoogle検索である。
検索の上位にヒットした、ある団体にまず連絡してみたが
私はここの段階でペット業界の闇の片鱗に触れてしまった気がする。
少しネガティブな内容なので、詳細な記述はこの記事の有料部分で書こうと思う。ペット業界の闇から回避するためのポイントとかも書いてみたので
興味がある方は、ぜひ見ていただければと思う。
ドッグキャットレスキュー アネラ様に出会う
なんだかんだ紆余曲折はあったものの、OMUSUBIというサイト経由で
「ドッグキャットレスキュー アネラ」様に辿り着きました。
ドッグキャットレスキュー アネラのインスタ
私の今の相棒らいぞう、昔はライナスという名前だった。
最初にペット業界の闇に触れたおかげで、絶賛人間不信に陥ったので
疑心暗鬼のまま、アネラ様にLINEで問い合わせてみた。
「ぜひ気になる子がいれば、会ってみて欲しい」
とのこと
この時点でライナス(現:らいぞう)は好きになれそうな気がしていたので、
ライナスとその他、保護している柴犬全員に会いに行く、ということになった。
そして、この目で良い保護団体なのか真偽を確かめようじゃないかという思いで、千葉のアネラ流山店と、アネラ上総一ノ宮店に出向く旅支度を進めたのである。
奇跡の出会い
ついに旅の日がやってきた。
しかし、こんだけ犬を飼う計画を立てているのに、
犬に触れたことは滅多にないこの男
今思うと、非常に無謀で滑稽な計画だと思う
旅の前には、どうやったら犬に嫌われないかめっちゃ調べた
手の匂いを嗅がせて、自分が何者か自己紹介することがまず大事らしい
知識をできるだけ詰め込んで、電車を乗り継いで千葉県の流山にやってきた。アネラ流山店に着いた時に、私が熱望していたライナスという黒柴はすぐに見つけられた。
というのも、ものすごく隔離された場所にいたからである。
「訳あり感がすごいな、この子は。さすが柴犬」
そんな第一印象である。柴犬という犬種の扱いの難しさを若干恐れた瞬間でもあった。
しかし実際にライナスの隔離スペースに入らせてもらったが、とっても静かで良い子だった。すぐに私の手の匂いを嗅ぎにきて、一緒にしばらくいてもあまり警戒してない様子だった。
「警戒心が強い子なんですけど、全然大丈夫そうですね!!」
アネラの方も驚いている感じだった。
今でも衝撃だったのはライナスとの初めての散歩。
犬と散歩したことのない私はひたすら衝撃だった。
すっっっごい、引っ張るのである。
「警戒心強いから控えめかと思ったのに、なんやこの柴」
今思うと、ただのしつけのなってない柴犬なのだが、当時の私は初心者だったので生き物の活力、エネルギーみたいなものをリードを通して強く感じたのである。
ただの捨てられた可哀想な柴犬ではなく、今を決死に生きようとしている柴犬という実感を得られた瞬間だったのかもしれない。
そのあとは、アネラの流山店を後にして上総一ノ宮店にも向かって柴犬たちに会ってきたのだが、この時の体験がずっと頭に残っていた。
上総一ノ宮で泊まったホテルでどうしようか、とても悩んだ。でも
「ライナスを引き取ろう」
という決意を固めた旅になった。
後編へ続く。。。
ペット業界の闇に触れた話だけは、ちょっとネガティブなので有料にした。
興味がある方は、ぜひ見ていただければと思う。
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