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もはや芸術的! セカオワの楽曲「夜桜」と「向日葵」のシンメトリーな世界観

こんにちは!

世の中には、「陰」と「陽」というように反対のものを対で考えることがあります。

たとえば、光と影、真と偽、天使と悪魔・・・。

陰陽思想ですよね。

私はセカオワの音楽から、そのようなことを感じることがあります。

私が初めて感じたのは楽曲「天使と悪魔」。

まさにタイトルが表していますが、歌詞も深いものとなっています。

〈 天使と悪魔,  世界の終わり 〉


このように1曲の中で「対」の考え考え方が含まれている場合もありますが、2曲で「対」になっていることもあります。

それが今回のテーマ曲である「夜桜」と「向日葵」。

それぞれアルバム『Eye』と『Lip』に収録されています。

この2枚のアルバムは2019年に同時発売されました。

特徴として、どちらかというと『Eye』はアンダーグラウンドな楽曲、『Lip』はポップな楽曲が散りばめられています。

まさにシンメトリー。

アルバムタイトルは、Eye(目)と Lip(口)。

「目は口ほどにものをいう」ということでしょうか。

その中に収録されている楽曲「夜桜」と「向日葵」は同じくメロディーの曲。

歌詞とアレンジが違います。

シングル曲ではたいので、ファンでない方は知らない方も多いのではないでしょうか。

また、

派手さはありませんが、隠れた名曲だと思います。

じわじわ染み込んでくるような、そんな楽曲。

まずは聴いてみて、そのシンメトリーな構成を感じてみてください。

〈 夜桜,  SEKAI NO OWARI 〉


〈 向日葵,  SEKAI NO OWARI 〉

いかがでしたか。

理由は分からないのですが、私はこの曲が好き。

セカオワと言えばヒット曲も多いし、もっと派手な曲もありますが、、、

なぜだか私はこの2曲に惹かれます。

不思議。

時間があるときに、部屋で静かに、ボーっとしながら聴いたりしています。

それでは、、、

楽曲「夜桜」と「向日葵」で、
私が感じたシンメトリーをあげていきますね!

まずは時間軸ですが、

・過去と未来

「夜桜」は終わりゆく恋、「向日葵」はこの先どうなるか分からない恋。

つまり、曲の主人公の視点で考えると「夜桜」は「過去」に意識が向いていて、
「向日葵」は「未来」に意識が向いているからです。

さらに、いうなれば、

・前世と来世

「夜桜」の歌い始めにも、「春の匂いは前世の記憶のよう」というように、「前世」というキーワードが出てきます。

それにしても、なんとも詩的な歌詞ですね。

そういえば、「向日葵」は日々の出来事を書き綴った「日記風」の歌詞なので、これも対比していますね。

・詩的と日記風

それで、1日の時間軸で考えると、

・夜と昼

「夜桜」は夜のイメージ。
「向日葵」は昼のイメージ。

空間的には、

・地面と空

桜の花びらは地面に散ります。
一方、向日葵は空に向かって咲いています。
「向日葵」の歌詞の中にも「屋上」というキーワードが入っています。

季節でいうなれば、春と夏。
シンメトリーでいうなれば、夏と冬が思い浮かびますが、この曲では春と夏で対比させていますので、これもあげておきます。

春と夏

「夜桜」には歌詞に「雨」という言葉があります。また、歌詞にはありませんが、ひまわりといえば「晴れ」のイメージですよね。

・雨と晴れ


この曲の主人公は、「夜桜」は男性。
「向日葵」は女性。

・男と女

歌詞に登場する人数として、向日葵では「みんなが貴女を見てるわ」というように、複数を感じます。一方、夜桜はひとりで気持ちが沈んでいる曲。

・ひとりとみんな

英語には複数形がありますが、日本語には複数形という概念がないので分かりにくいのですが、Fukaseさんは、

「真夏に咲く向日葵達のよう」

というように向日葵がたくさん咲いている情景を表現しています。

おそらく、イメージとしては、

春の夜に咲く1本の夜桜と
真夏の太陽の下に咲くたくさんの向日葵

を対比させているのでしょうね。


他にも、、

感覚的なこととしては、

・寂しさと熱気

歌詞やサウンドから、

「夜桜」は、寂しさ
「向日葵」は、熱気
を感じます。

もしくは、

・はかなさとまぶしさ

・しっとりと元気

とも言うこともできます。

曲のテンポは、

・スローとアップテンポ

サウンドの面で考えるて

・アコースティックとエレクトロニクス

言い方を変えるならば、

・自然と人工的

アコースティックは自然、エレクトロニクスは人工的ということです。

同じメロディーの曲でも、テンポやサウンドで微妙な違いを演出している。
さすが Fukaseさん!

夜桜と向日葵の心情の違いは、

続けたいけど終わりゆく
終わらせようとしてもできない(続いてゆく)

とも言えます。

これから私は、「終わりと永続」かなと思ったのですが、、
向日葵の歌詞に、

「あなたに会うと明けてしまう」

とあるので、Fukaseさんは「終わりと明ける」を対比しているのかもしれません。
ここでは、こちらを採用しましょう。

・終わりと明ける

あと、、

歌詞にはありませんが、夜桜といえば月のイメージ。向日葵といえば太陽。
そんなイメージを喚起させてくれます。

・月と太陽

ここまで、、、

いろいろ書いてきましたが、何と言っても「夜桜」と「向日葵」というタイトルが対照的です。

〈 夜桜 〉

〈 向日葵 〉

ここまで、2つの楽曲の歌詞や世界観、肌触りを対比してきましたが、

まとめると、
次のようになります。

以下、対比は「夜桜」と「向日葵」の順番で書きます。

・過去と未来
・前世と来世
・詩的と日記風
・夜と昼
・地面と空
春と夏
・雨と晴れ
・男と女
・ひとりとみんな
・寂しさと熱気
・はかなさとまぶしさ
・しっとりと元気
・スローとアップテンポ
・アコースティックとエレクトロニクス
・自然と人工的 
・終わりと明ける
・月と太陽
・夜桜と向日葵


すごいですね!
ここまでくると、職人技だと思います!

まさに音楽職人。

セカオワのそんな一面を感じていただけたらと思います。

シンメトリーな対は、他にもあるかもしれませんので、ぜひあなたが探してみてください。

それでは、

これらを感じながら、お聴きください!

〈 夜桜,  SEKAI NO OWARI 〉


〈 向日葵,  SEKAI NO OWARI 〉



■ 執筆者 : 松岡  学(数学者)


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