俺がジャニーズを好きになるまで 後編

 前回は、嵐との出会いまでを書いた。今回は嵐だけでなく「ジャニーズ」という集団を好きになっていくまでを書いていく。


中学ギャップ

 いきなり話題が変わるが、俺は小学生時代、テストというテストで満点を取ってきた。当然、中学に上がってもこのままいけると思っていた。だが俺は甘かった。
 特に数学と英語がとんでもなく難しく、その他の教科も難易度が上がっていた。中学生になった俺は、前期の中間テストで5教科で100点台後半という学生時代のワースト記録を叩き出すことになる。ちなみにその時の英語は1桁だった。
 この事態を重くみたのが母と英語の先生だった。英語の先生には「お願いだから勉強してください」と土下座された。そしてその話を聞いた母は、俺にこう言った。
ここから1年間のテスト、すべての回で5教科合計300点以上だったら録画機を買ってやる」。
 この言葉が俺に火をつけた。俺は寝るのが早く、ゴールデンタイムの番組ですらリアルタイムでは見られない。俺の推し活に録画機は必要不可欠だった。
 結局その後3回のテストでは、330点を下回ることはなかった。特に英語は1桁から86点まで上昇し、前述の土下座の先生から「よくやった!」と褒められた。

ライブに目覚める

 こうしてめでたく録画機をゲットした俺が最初に録った歌番組が「ミュージックステーション」のスペシャルだった。この頃には「VS嵐」や「嵐にしやがれ」も毎週チェックしていたので、嵐が「ジャニーズ」という事務所に所属していることは分かっていた。同時に、ジャニーズを知る前から見覚えのあったSMAPやTOKIO、関ジャニ∞(今はSUPER EIGHT)、山Pといった人たちが全員嵐の先輩か後輩であるということも分かった。
 それらのグループが一堂に介してパフォーマンスする番組といえばMステかFNS、カウントダウンくらいしかなかった。その中で初めて見たのがMステのスーパーライブだったわけだ。
 そうなると嵐の他にも、ほぼ全てのデビュー組が集結していた。いろんなグループのパフォーマンスを見た結果「やっぱり俺は嵐が好き」という結論になった。
 その頃、「ライブDVD」なるものが存在することを知った。ゲットした録画機にはBlu-ray再生機能もついていたので、「せっかくならDVD見てみたい」とおねだりして、初めてのライブDVDを買ってもらった。それが2012年の国立競技場ライブ「嵐フェス」である。

 ここからは今だから言えることだが、あの時俺はDVDの選択を間違えたと思う。嵐の大ファンにまでなった今ならいざ知らず、当時はほとんどシングル曲しか知らなかった。昔から嵐を応援してきた先輩ファンの方たちが投票で選んだ曲なんて、全く知らなかった。「いつもと違うレアなパフォーマンスだったね」なんて言われても、原曲を知らないから興奮のしようもない。頭の中に?が浮かぶだけだった。
 というわけで俺は、ファンになりたてのグループのライブ映像作品を初めて買うなら「アニバーサリーライブ」をおすすめする。そのライブにアルバムが絡んでいるなら、アルバムと一緒に入手するのがベストだと思う。そうすればライブパフォーマンスやその場ならではのアレンジ変更などにより注目することができる。

 少々話が逸れたが、嵐フェスを見たことで「アイドルの醍醐味はライブなんだ」と分かった。それからは嵐のDVDを片っ端から集めるようになった。
 ちなみにこの頃になると、テストで300点以上を取る度にひとつ、もし満点が取れたら1教科につきひとつ、さらになんらかの検定試験(俺が狙っていたのは主に漢字検定だった)をパスしたらひとつ、DVDかアルバムを買ってもらえるという条件で勉強に励んでいた。胸を張って言うことでもないが、誰しも勉強なんて嫌いなものである。俺だってそうだった。嵐というご褒美があったから、高校卒業までずっと勉強のモチベーションを保つことができたのである。漢字検定なんて、最終的には準2級まで合格した。

そして他のグループも

 嵐を好きになって4、5年、録画機をゲットして2年くらい経った頃だろうか。テストや漢字検定がある度にDVDを買ってもらっていたわけだが、ずっと嵐にこだわっていると多少の飽きが出てきた。決して嫌いになったわけではなく、オタク用語で言う「冷め期」というやつである。
 俺の場合は2013年のアルバム「LOVE」がきっかけだった。それまでよりも大人っぽい楽曲が増えたのだ。当時中学生の俺には少し早すぎたのだと思う。すぐにはそのアルバムの良さが理解できなかったのだ。
 とはいえ嵐のことは好きだからずっと追いかけていた。しかしこの頃から俺の中で徐々に存在感が大きくなっていくグループが2組いた。SMAPと関ジャニ∞(現SUPER EIGHT)である。片方は現在解散しているし、もう片方はグループ名が変わっているがどうしても旧の方で呼びたくなってしまう。この2組のファンになったのは2013〜14年くらい。この時にはすでに「ジャニーズファン」になっていたといっていいだろう。そこで次回からは、どのようにして今の推しに辿り着いたかを書いていきたい。乞うご期待!

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