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J.S.バッハ エピソード

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J.S.バッハのエピソード&イラスト
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#伝記

バッハ エピソード33 音楽嫌いなお妃さま

バッハ エピソード33 音楽嫌いなお妃さま

1721年、バッハが再婚した1週間後、君主レオポルト侯(27歳)がアンハルト=ベルンブルク公の公女(19歳)と結婚しました。フリーデリカ・ヘンリエッタというこの侯妃は、芸術や音楽に全く関心を示さず、音楽士など低級な人種だと思っていました。

この音楽嫌いの侯妃は、バッハの音楽やバッハとレオポルト侯の友情に嫉妬していたようです。

そのため、レオポルト侯も次第に音楽に関心をもたなくなり、バッハに対す

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バッハ エピソード34 レオポルト侯との友情

バッハ エピソード34 レオポルト侯との友情

バッハにとってケーテンでレオポルト侯に仕えた1717年から1723年までの6年間は、良き君主に恵まれ、人生における最も幸せな時期だったと言われています。

バッハのケーテンでの作品としては、協奏曲のシンボル的存在である《ブランデンブルク協奏曲集》をはじめ、レオポルト侯の誕生日祝いのための世俗カンタータ、平均率クラヴィーア曲集第1巻に代表されるクラヴィーア作品、1本のヴァイオリンやチェロのための無伴

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バッハ エピソード35 お父さんの耳はすごい

バッハ エピソード35 お父さんの耳はすごい

バッハの次男カール・フィリップ・エマヌエルは、伝記作者フォルケルにあてた手紙の中で、父親バッハの優れた感覚について語っています。彼は父の指導があったからこそ自分が成功することができたと語り続けており、初期のバッハ神話を創り出した人でした。
下記は、その次男エマヌエルが書いた手紙の内容の一部です。

調律が上手い自分が楽器を調律したり、調整しても、父を満足させることはできませんでした。そういったこと

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