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だれと一緒にいるかで生活が変わる。

一人暮らしをしたい。ずっと思ってきた。自分だけのお城を築くのが夢。
その夢に対する考えが、少しずつ変わってきつつある。
今、複数の人と生活を共にしている。毎朝起きると誰かがいる。損得勘定なしの会話ができる。みんないい人だ。毎日楽しい。

能町さんの『結婚の奴』を読んで、「生活」って大事なんだなと自覚。今、私はちゃんと生活ができている。夕飯を作ってもらえるので、必ず夜ごはんを食べる。朝は抜いても昼はちゃんと食べる。昼に前日の夜ごはんの残りを消化しないといけないから。三大欲求の一つのはずの食が、私にはとても億劫で面倒くさい。おろそかにしがち。有り難いことにきちんと食べている。この私が。シャワーを浴びて長い髪の手入れをする。朝は服を着て、夜はパジャマに着替える。周りに人がいるおかげで最低限ちゃんとしなきゃと意識が働く。

こうなると一人で暮らすメリットが減ってきた。一人だと家賃が高い。初期費用も高い。地震・災害・おばけが怖い。

シェアハウスやルームシェア自体が良いわけではない。過去2回の苦いシェアハウス経験。
だれと住むかでだいぶ変わる。仕事も同じ。シェアハウスも仕事も、募集を見て申し込む。少し物件の中を見学できたり、面接ができたりはするが、住んでみて、働いてみて初めていろいろ分かってくる。

今の暮らしは偶然の産物で、厳密にはシェアハウスではない。しかし、こうしてフィーリングの合う人と一緒に生活ができたことで、こういうのも悪くないと思えた。ありがたい出会い。こんなに良いところは他にないかも?ただ、何事も必ず終わりはやってくる。ここで良い人たちに出会えた自分自身を信じて、私も時が来たら移るのだろう。住む場所を固定化せず、移り住む。いいかもしれない。

一人暮らしをしたい理由は、自分で厳選したお気に入りのアンティーク家具や小物に埋もれた部屋を作りたいからだったが、今の暮らしの快適さが、アンティーク調のシェアハウスに住めばいいのではという発想を思い立たせた。調べた。なかった。アンティークという単語が日本では枠が大きすぎて昭和レトロも出てきてしまう。「私の理想はこういうおうちなんだ。」と友人にPinterestを見せたら「フランスに住んだほうが早いんじゃないかな。」と言われてしまった(笑)

それもそうだなあ。旅がしたくなってきた。イギリスやフランス、ドイツなどヨーロッパをあちこち巡って家具や小物を買いつけ、トランクルームに送って保管するのもいいかも。その先のことはまたそのとき考えればいい。

幼少時から転勤族の家庭で育ったため、故郷がない。思い入れのある土地もない。そんな自分の育ちが嫌だった。ふるさとのある人がうらやましかった。幼い頃からひと月かふた月に一度、東京へ行く用事があり、用事のついでに母と買い物をした。それがとても楽しい記憶として残っている。東京に行けばわくわくするものがたくさんある。シルバニアファミリーがいっぱいある。リカちゃん人形がいっぱい。本もいっぱい。洋服も、家の周りのデパートにはない可愛いものが売っていた。だから私は東京が好き。日本のどこに拠点を置きたいかと言われたら、迷わず「東京」と答える。飽きるまで東京にいたい。以前は、「東京に住みたい。」が確固たる思いだったが、今は「拠点を置くなら東京。」に変化しつつある。

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