まず初めに、本稿は至極私的な個人批評となりますので、こういった類のものが嫌いな方はぜひお帰りください。さて、終わりの見えなそうな企画を始めようと思い立ちまして、この記事を綴っております。その名も、「勝手にアルバム批評」です。誰が得する訳でもない、自己満足の批評となりますので悪しからず。初となる投稿は、筆者が愛してやまないミュージシャンのアルバムについて書こうと思います。 記念すべき1枚目は、同郷の天才ジャズピア二スト兼シンガーソングライター矢野顕子のデビューアルバ
今回は、超有名プロデューサーであり、凄腕キーボーディスト武部聡志氏が企画する「SONGS & FRIENDS」でも特集された小坂忠について少し語ろうと思います。2022年に惜しくも亡くなってしまいましたが、彼はジャパニーズポップス史の最初期/重要人物として有名でありますが、もう1つ別の顔を持っています。それが、牧師としての姿です。 残念ながら私はクリスチャンではありませんので、その辺に深い知見はありません。しかし、東日本大震災の際は、いち早く被災地を訪れ、東京、
昭和世代の日本女性シンガーソングライターと言えば、和製ボブ・ディランこと中島みゆき、アンニュイロッカー大貫妙子、和製カレン・カーペンターこと竹内まりや、そして筆者が愛してやまない、時代を乗りこなすサーファー松任谷由実。現代では彼女たちは、度々シンガーソングライターの草分けとして挙げられています。 その中でもとくに、ステージングやストーリーに重きを置くのが、松任谷由実です。彼女は、昨年50周年yearのフィナーレを飾る全国アリーナツアー「The Journey」を開
本稿は、for you...、ごめんね...、桃色吐息、五番街のマリーへ等々歌謡ヒットを飛ばしたシンガーである髙橋真梨子さんについて話していこうと思います。 真梨子さんといえば、2022にラストコンサートを開催しましたが、ファンからの熱い声に答え本年にアンコールツアーを開催することを発表しました。またあの歌声が聞けるとなると、筆者も参戦しなければと思うに至る今日このごろです。 さて、真梨子さんといえば歌謡曲というような印象持つ方も多いかと思います。しかし、筆者
人生を舞台にした壮大なスケールの楽曲というものはこの世に無数とあります。また、人生を唄う中で苦労や後悔、想い出や懺悔、慕情や絶望など様々なテーマで唄われています。前稿で語ったユーミンは、人生観を大きく唄うようなことは少ないですが、「人生の中からある一場面、特に恋愛のワンシーンを切り取ってドラマチックに演出する。」といったやり方をとります。 例えば、1979年リリースのアルバム「悲しいほどお天気」は詩のカメラワークの妙が際立っています。1曲目収録の「ジャコビニ彗星の日
さて、本稿は日本ポップ&ラブミュージックの女教祖とも言わしめる荒井由実(松任谷由実)について論じようと思う。しかし驚くことに、現代では「荒井由実」と「松任谷由実」が別人であるという認識の若者も少なくは無い。(ただ筆者が驚きなだけ) 日本音楽会に突如として現れた天才ユーミンは、当時19歳の女子大生であった。デビュー年は1972年であるが、作家としてのデビュー年はなんと1971年、つまり高校3年生にして作家デビューをしている。作家デビューとしての作は、加橋かつみの「
2023年も残すところあと少しとなる12月に、「自己満足度の高いブログめいたもの」「偏向的音楽趣味人間にとって居心地のいい発信場」もといnoteという素敵な発信場をやってみようと思いつきました。 さて、振り返れば2023年は音楽芸能界のベテランたちが次々と倒れた年でした。私めは御歳20代の若造でありながら、拝聴する音楽は 「松任谷由実、中島みゆき、山下達郎、大貫妙子、、、」といった同学年生と全く話が合わないラインナップなのです。そうともなれば、今年のようなベテラン