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ストーリー世界を成仏させる

とあるコンサートでの出来事です。

ゲスト出演したユーミンが、デビュー当時を思い出してこんな話をしてくれました。

自分がデビューした頃、周りには
吉田美奈子というずば抜けたヴォーカリストと
矢野顕子という優れたピアニストがいた。

較べたら敵わない。

だから自分ができることをやるしかないんだって
ずっと自分に言い聞かせていた……

アートに限らないことなのだけれど、
何をするにせよ、自分よりも優れた人、
圧倒的に才能があると思える人というのは必ずいるもので、
そういう人達と自分とを較べると、くじけそうになる。

でも、そんなときにはとにかく自分を見つめる。
自分のやりたいことを、ただただやり続ける。

「自分らしさ」なんて自分ではわからないけど、
やり続けられるものが「自分らしいもの」になるんだと、
そう思うから。

だから、書き続けて来た、のかな。

自分の存在価値とか、そんな大層なことじゃなく。
そのストーリーは「自分の頭の中にしか存在しないモノ」
ということだけは、疑いようもなく、ハッキリと、
知っているから。

わたしがそれを書かない限り、書いて世に出さない限り
(たとえそれで誰に何を言われたとしてもね)
そのストーリーはこの世界に存在できないんだっていうことを
分かっているから。

ちょっとヘンな表現に聞こえるかもしれないけれど、
縁あってわたしの頭の中に生まれ出たモノに、
なにかしらの形を与えて世に送り出すことを、私は
「成仏させる」と呼んでいます。

形を与えない限り、それは生まれなかったのと同じ。
形にして世に送り出して、この世界に存在させる。
それが生れ出た命を全うさせるということ。

そんな気持ちで作品を送り出しています。

そしてただいま、長い間大切に温め続け育んできた、
特別な作品を「成仏させる」べく奮闘中。
それが2年前の5月に第1巻が出た『ランティア伝説』シリーズ。

実はこの物語、一大長編大河ファンタジーなんです。
これまでの2年間は、ずっと生みの苦しみの連続(;'∀')
今、第12巻まで進んできましたが、これでようやく折り返し地点。
まだまだ先は長いのです。

早く進めたい!
でも終わらせたくない!!

これぞ、物語好きのジレンマ(笑)

ただいま2周年記念キャンペーンを開催しています。
『女神の娘』をゼロ円でお届けしています。
(期間限定5月31日まで)

ランティアの世界でお待ちしています💛

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