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英語のハードルを自分で高くする日本人

外国人に道を聞かれたとき、"I can't speak English!"って上手にいう人多いですよね。
外国人からしたら、「いや、話せてるやん(笑)」と。

日本の英語教育が文法に偏っている、日本人は完ぺきを求めようとする、シャイな国民性…とか色々あるとは思うのですが、私が思う日本人が英語を話せない・訳せない一番の理由は、【難しい文章で話そうとしすぎる】です。

仕事で翻訳依頼を受けますが、訳してくださいっていう文章の大半がこんなんです。

【悪い例】
「いつもお世話になっております。
 下記お問い合わせありがとうございます。
 ご質問いただいた商品についてですが、先日ニュースで紹介されたためとても問い合わせが多く、製造元も現在24時間体制で増産中ですが、残念ながら製造が追いついていない状態です。
最短納期がおおよそ1か月となっておりますが、ご予約いただけましたら、完成次第お電話を差し上げますので、ご検討宜しくお願い致します。」

この文章、すぐに訳せますか?
何とか訳せたとしても、主語述語がめちゃくちゃになっていたり、文章のつながりがおかしくなる人が沢山います。

なぜかって?

日本語ってすごく複雑な言語で、主語とかいろいろ省略しちゃうし、文章はだらだらと長く、あいまいな表現を使います。そんな、小説家か!みたいなレベルの英語をいきなり話そう、訳そうとしても無理に決まってるんです。

↑この真上の段落も、すっごく訳しにくい文章ですよね。私はこんな依頼が来たら、「英訳を想定して作文しろ!」と心の中で怒っています(笑)

ですが、同じ内容でも、短く、主語・述語・目的語が明確なシンプルな文章にすれば、途端に簡単になります。
外国人留学生か、耳の遠いお爺さんに、はっきりと話す気持ちで、シンプルな文章にしましょう。

【良い例】
「質問ありがとうございます。
 今、その商品は売り切れています。
 その商品はとても人気があります、なぜなら、その商品はニュースで紹介されましたから。
 その商品をお届けするのに約一か月かかります。
 もしあなたが予約すれば、完成次第、私は貴方に電話します。
 私はあなたのお返事を待っています。」

どうですか?こちらなら、辞書とネット検索で英訳もできそうじゃないですか?

日本人に足りないのは日本語→英語の翻訳力ではなく、普段の日本語→シンプルな日本語への翻訳力なのです。
主語や目的語が何か、本当に言いたいことが何かを分からないまま曖昧に話すので、より直接的な言語に翻訳するとき、どのように訳すかが急に分からなくなるのです。

英語が話せない、訳せないと思っている人たちは、普段日本語を使っているときの高レベルで曖昧なものをそのまま英語にしようとして、ハードルを自分で高くしているのです。

なので、先ずは、シンプルな日本語で考える練習をしてみましょう!

いつもありがとうございます!サポートいただけましたら、美味しいものを食べに行き、やる気アップで執筆スピードが向上するかもしれません♪