鳥居は常に借りを返す

確定申告に関する書類の入った封筒をポストに投函した。周囲のフリーランスないし自営業の人が取り組んでいるような青色申告ではなく、ビギナー向け(?)の申告なので作業量は決して多くない。とはいえ書類を揃えたり記入したりするのはそれだけで大変骨が折れる。できればやらずにいたい。還付金も大した額ではなかったし達成感はない。

こういう態度が良くないのかもしれない。こういう態度とはつまり何かタスクをこなしたときに、それがあたかもこなせて当然であるかのように振る舞う態度である。それは自惚れに他ならない。他人が難なくこなせていようがいまいがそんなことはどうでも良い。タスクをひとつこなすごとに私たちは祝杯を上げるべきだ。大事なときのために取っておいたワインのコルクを抜くのは今この瞬間なのである。

いや、むしろ次のように考えるべきではないか。タスクをこなして、それにささやかな喜びを見出して満足するのは何か大きなシステムのようなものに馴致されている証明であると。大事なときのために取っておいたワインのコルクを抜くのは、このシステム自体に一発お見舞いしてやった日であるべきではないだろうか?とはいえ、そもそもそのようなワインは我が家には存在しないのだが・・・・。

ただ生きていたいと願っているだけなのに確定申告のような面倒に巻き込まれてしまったことを遺憾に思っている。木の実を集めて食って糞をして寝る。余った木の実は森の倉庫に納める。そんなシンプルな生活とはいかないものか。

グレーバーの『負債論』は残り150ページ程度。今週中に読了しようと思ったら1日あたり30ページ弱読み進めれば良い。分量からいえば、そこまで大変ではないが、常に脳みそがベストコンディションとは限らないから、なかなか思うようにはいかない。まるで文章が頭に入ってこないときもある。最近、梅雨時に見舞われるタイプの頭痛があり、つらい。五苓散という漢方がわりと効くはずなのに、あまり効果もない。気候が原因の頭痛ではなくて、姿勢の悪さ、スマホの見過ぎからくる緊張型頭痛なのかもしれない。頭痛は気合でどうにかするとしても、『負債論』読了の道は挫折の寸前まで来ている。

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