鳥居は常に借りを返す

確定申告に関する書類の入った封筒をポストに投函した。周囲のフリーランスないし自営業の人が取り組んでいるような青色申告ではなく、ビギナー向け(?)の申告なので作業量は決して多くない。とはいえ書類を揃えたり記入したりするのはそれだけで大変骨が折れる。できればやらずにいたい。還付金も大した額ではなかったし達成感はない。

こういう態度が良くないのかもしれない。こういう態度とはつまり何かタスクをこなしたときに、それがあたかもこなせて当然であるかのように振る舞う態度である。それは自惚れに他ならない。他人が難なくこなせていようがいまいがそんなことはどうでも良い。タスクをひとつこなすごとに私たちは祝杯を上げるべきだ。大事なときのために取っておいたワインのコルクを抜くのは今この瞬間なのである。

いや、むしろ次のように考えるべきではないか。タスクをこなして、それにささやかな喜びを見出して満足するのは、何か大きなシステムのようなものに馴致されている証明である、と。大事なときのために取っておいたワインのコルクを抜くのは、このシステム自体に一発お見舞いしてやった日であるべきではないだろうか? とはいえ、そもそもそのようなワインは我が家には存在しないのだが・・・・。

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