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【8/25広島戦●】やちむんと古着とタイ料理と、ヤクルトと

「野球、お好きなんですか?」と、聞かれて、私は一瞬「え?」と戸惑う。目の前のお姉さんの視線は、私の手元にそそがれている。画面はスポナビの速報になっていた。「ああ、そうなんです」と、私は笑う。そしてスマホをむすめに手渡し、「ちょっとママがお会計してる間、応援しておいて」と、言う。「けーじくんが取られへんように祈っておいて!」と。

那覇はやちむん通りのお気に入りのお店で、うつわを選んでいた。2年前にきた時にかったお椀がとても使いやすくて気に入っているので、お皿も買い足すことにしたのだ。2年前にもむすめといっしょに来たことを思い出し、なんだかそれさえも懐かしくなる。あっというまに、時間は過ぎていく。

「私の兄もヤクルトのすごいファンで、甥っ子はつば九郎の服ばっかり着ているんです」と、うつわ屋さんのおねーさんが笑う。私はうれしくなってつい、ヤクルトの傘を持った小さな子どもがいかにかわいいかを熱弁する。「ヤクルト、今日勝つといいですね」と、おねーさんが言ってくれる。ほんとうに!と、私は笑う。

そのあと、浮島のいつもの古着屋さんへ行き、あれやこれやとむすめと試着をする。結局むすめのものばかり買い(いや、私の服も買ったけど。)そのあいだに、ヤクルトは2失点している。「うむ。」と、私は口にして、スマホをそっとしまう。なんだかおなかがすいたので入れそうなお店を探す。暑い国際通りを歩いていると、おいしそうなタイ料理のお店を見つける。沖縄で、タイ料理。悪くない。

二人で入れますかときくと、ちょっとお料理に時間がかかりますけれどもそれでよかったら、と、感じのよい女性が言ってくれる。「あと、お米なくなっちゃって、ごはんものが出せないんですけど…」と、申し訳なさそうに話してくれる。「大丈夫です」と答えて、ようやく私たちは涼しい店内に腰を下ろす。

すぐにスポナビを開くと、ヤクルトは1点を返していた。「村上くんが打ったかなーーー」と、詳細をチェックすると、打ったのはけーじくんだった。「そっち!!!」と、私はつい、口にする。冷たい白ワインが運ばれてきて、むすめのコーラと乾杯する。そういえばこのお店には、オリオンビールも泡盛もない。ビールはシンハーだし、泡盛じゃなくて焼酎がそろっている。でもまあ明日から一週間、また浴びるようにオリオンは飲むのだ。今日はこういう感じも良い。

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