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【6/24,25中日戦●●】うまくいかない日々に蒔く、種のこと

「この一勝は大きいな」と、何度か思う。「ここから調子は上向きになるのでは!」と、そう思う。だけどそのたび、どうしても波には乗り切れず、また連敗をしてしまう。と、いうのを、今季何度も見てきた。

もどかしい、と、思う。そのたびに思う。あの日粘って勝ち取った一勝も、久々の逆転勝ちも、連敗を脱した日も、そしてサイスニードの初完封も、どうしてもその良い波に乗り切れない。

「去年と違うこと」はなんだろうかと、つい考えてしまう。良いときとの比較をどうしてもしてしまう。去年ならここで点が入っていたのにな、ここで打てたのにな、ここで粘れたのにな、と、つい考える。たかっつぁんの言葉がみんなを鼓舞し、村上くんの1本がみんなを励まし、田口の熱投が勝利をもたらし、若手たちが躍動し、そしてその相乗効果が、キャプテンの不調を補った。あらゆる枝葉が、チームとしての花を咲かせていた、なんだかそんな気がする。

一勝すれば、次の一勝をもたらしてくれる気がするのに、それがうまくいかない。昨日うまくいったことは今日うまくいかない。うまくいかなかったことは、そのままうまくいかない。

ぐずぐずとそんなことを考えながら(本当にここのところぐずぐずしている。)、でも「うまくいった日々」が、ある日突然やってきたわけではないんだよな、と、思い至る。若手たちの躍動が一朝一夕でできあがったわけではない。村上くんのここぞの1本が、ある日突然生まれたわけではない。それはおそらく、「うまくいかない日々」の中蒔かれた種が、育ったものなのだ。

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