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【7/16横浜戦●】まだまだこんなもんじゃ、ないはずだから。

な…なんだったんだ…。と、私は思わずつぶやく。なんかよくわからないけれどもサヨナラ負けをする。と、いうのは、しばし見られることではある。ぽかんとしている間に、相手チームの歓喜が画面いっぱいに映る。しかし考えてみれば、逆のことも何度かあったのだ。サヨナラって、そういうものなのかもしれない。

当然のこと、サヨナラのピンチ(相手にとってはチャンス)の場面では、とんでもない緊張感が、バッテリーにも野手にも漂う。もちろん、見ているこちらの胃も痛めてくれる。普通ではない空気が、球場を、画面の向こう側を覆う。だからこそ、普段は考えられないようなミスが起こったり、見たこともないプレーが出たりする。それは、あとから(もしそんなことが可能だとすれば)冷静にふりかえってみると、野球のおもしろさ、と言えるかもしれない。

間違いなく、もうだれの目からも明らかなくらい、なおみちはここが踏ん張りどころだ。くやしい思いをしたなおみちが、二軍でしっかり打っているところだって、ファンは見てきた。何より、去年までの神宮で、なんならみやさまとの松山のキャンプで、なおみちがユニフォームをどろだらけにして顔を歪めながら必死に戦う姿だって見てきた。たいしとのショート争いだって、エスコバーがきたときの動揺だって、元山くんとの併用だって、ずっと見てきた。そしてずっと、そんななおみちを応援してきた。

私はヤクルトというチームのファンだから、ポジション争いでどちらに勝ってほしいと肩入れすることはそんなにないし(ぐっちが試合に出ていてほしいとは常に思っていますが)、ショートは誰じゃなきゃいやだという思いがあるわけじゃない。むしろ、ショートというポジションが3つくらいあるといいなといつも思う。みんなが出られるといいと思う。でも、もちろんそうはかない。ショートというポジションは一つしかない。エスコバーは一年でチームを離れ、たいしは巨人へ旅立った。勝つために、そこに選ばれるのは一人なのだ。厳しい世界がそこにはある。

そして今年、キャンプ中はほとんど意図しなかったけれど、長岡くんがそのポジションを開幕からずっと守ることになった。

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