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北海道の歴史と自然を知る──オオウバユリ(トゥレㇷ゚)

あんなに毎日読んでいた小説などの活字本を一旦本棚にしまい込み、最近はもっぱら夫が購入したゴールデンカムイを借り読みしている。

北海道出身の作者が書いただけあって、私の生まれ育った街のことや、北海道ならではの習慣や言葉、食材、時代背景などについて忠実に描かれており、面白いし勉強になる。

今朝、といっても昨日の冒険の疲れが抜けず10時頃にのそのそとベッドから這い出てスマホを確認すると、早朝に母からメッセージが入っていた。

昨日発見!隣の畑とうちの境目の、側溝のあたり、背の高い雑草が伸びてて最近通ってなかったの。よく見たら、見たことないユリみたいなのがあまりに見事でさ。図鑑で探したよ。オオウバユリだって。1m以上あるよ。凄い迫力。周りをこれでもチョットだけ草刈りしたの。もっと早めに草刈りしてたら花が咲かなかったよ。去年辺りから山側の草刈をまめにしなくて、おっきい葉っぱの植物いっぱい生えてるの。面白いねぇ。

母からのLINE
送られてきた写真

オオウバユリ…?なんか聞いたことがあるし、この大きな葉っぱは森林公園などでもよく見かける。

そうか。
ゴールデンカムイだ。

詳しくはこちら⬇

オオウバユリは北海道ではアイヌの人々により根がトゥレㇷ゚の名で食用にされ、ギョウジャニンニク(キト)とともに重要な位置を占めていました。実生から開花まで10年ほどかかり、長い年月をかけて咲いた花は、5日ほどで終わってしまいます。オオウバユリのように一生に1度だけ花を咲かせ、実の中に数多くの種を作る、そして種を落とした後は枯れてしまうような植物のことを、一回繁殖型といいます。花をつけた株は一生を終えますが、元株の脇に子株が育っています。
ちなみに「ウバユリ」の名前の由来は、花が咲く頃には葉が枯れ落ちていることが多いことから歯(葉)のない「姥」にかけて「姥百合」と言われているそうです。
北海道札幌市北区の屯田防風林では、アイヌ文化の保護の意味合いもあって、数ヶ所にオオウバユリの保護区域が設けられています。

ネット情報のアサミまとめ

ほぉ。まったく知らなかった。

幼い頃から、芋系の食べ物には目がなく、特に母の作る芋餅が大好きだった。
蒸したじゃがいもを潰して、塩と片栗粉を混ぜて棒状にし、1.5cmほどの厚さに切ってフライパンで焼いたあとに、バターをつけて食べることを考えると、すぐにでも実家に帰りたくなる。

アイヌが食べていたという、オオウバユリの百合根を潰して採った澱粉で作ったという団子を食べてみたい。
きっとツルツルモチモチで素朴な味がしたに違いない。

小学校のときに、北海道の歴史が書かれた教材でアイヌについてさらりと教わり、修学旅行で白老ポロトコタン(現ウポポイ)に行った程度で、アイヌについてはほとんど知らなかった。
昨年読んだ直木賞受賞作の「熱源」から始まった私の中の「アイヌを知りたい熱」がゴールデンカムイによって一層盛り上がってきたので、来月辺りにウポポイに行こうと思っている。

母と二人で、オオウバユリについて知った日曜日。
知ることは力である!

おまけ。
うちの裏のオオハナウドで育つ
キアゲハの幼虫たち。

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