どうせ寝るのにちゃんと起きたし、どうせ起きるのにまた寝るんだ。
昨日粉物を食べ過ぎたせいか、目が覚めたら胃が痛かった。起きたら治って今の今まで忘れていたけれど、シャワーを浴びていたら思い出した。
書きたいことなんてなにもないし、伝えたいことだって別にない。伝えたい時に伝えたい人に伝えられればそれでいい。でも今日は久しぶりに文章を書いた。本当に少しだけど、久しぶりに書けた。
意味なんかなくていいから、今を埋めたかった。それは時間ではなくて気持ちで、どうしようもないこの感じを残したかった。
まるで日記だ。残したいことなんてほとんどないし、本当に残したいことはこんなところに書けない。続けていたら辞める方が難しいのは確かにある。辞めることは物理的には簡単だけど、これまで重ねてきた気持ちが散ってしまいそうでそれが惜しい。それに日記にでも残さないと、何もない日々の枠組みまで外れてしまいそうだから書いているんだ。せめて日毎の枠組みがあれば空っぽでいられるけれど、それも取っ払えばただの空虚になってしまう。それに耐えられなくて毎日ちまちま続けているんだ。
この間した火傷は水脹れにはならなかったけど、痕は残りそうな感じになっていた。皮膚の傷痕はそんなに嫌じゃない。治って忘れてしまうならたまに目に入るくらいには残っていて欲しい。
いつもよりシャワーが温く感じた。洗顔料を泡立てながら、これじゃあ手のひらの垢を擦っているみたいだと思った。どうせ落とすのに泡を顔につけて、どうせ流すのに全身に石鹸を塗りたくる。細かいことは分からないけれど、その間に起きていることをおおよそ理解していて、でも落ちた汚れは実感できない。
生活にはこんな変なことが溢れている。本当に真っ直ぐ歩いてきていつかのカーブで多数と離れ離れになった人たちと、死ぬまでそんな話をしていたいんだ。
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