それでも満たされない、ずっと空回りの滑車の中みたい。

たかがひとつの文章で一喜一憂してしまう。いつからこんなに軽くなってしまったのだろう。まるで有頂天のような気分になって、この世の全てが上手くいくと錯覚してしまう。それからやっぱり何もなかったと実感すれば、まるで地の底まで叩き落とされたように沈んでしまえる。

思い切ったのにうまくいかないともう何も進められなくなる。面白いことになったぞ、なんて笑ってられるのは誰かいるときだけだ。本当にひとりになったとき、窮地はちゃんと窮地で、虚しさは涙にもならない。

昼過ぎに起きて、気持ちの浮き沈みがあり、音楽とラジオを聞いて塗り潰した。日が暮れる頃、着替えて買い物へ出た。

買いたいものがあまりなかった。でも買えた。なんだかいつものと違うものばかりで、多分ちょっと高い。困るほどではないけれど、全てが少しずつ噛み合わなかった。

望みすぎているのかもしれない。きっと、というか絶対そうだ。自転車を漕ぎながら考えた。数ヶ月とか数年とかの単位での生活を考えていた。

本が欲しくて古本屋に行った。子供達が走り回っていた。本屋や図書館で走り回る子供に何も言わない親はどういうつもりなんだろうか。

欲しい本はあったけれど探していたものはなかった。

結果だけみれば何も変わっていないのだ。ご褒美なんて与えていい状況ではない。むしろ節制すべきときだから買わなかった。それにこの間レコードを予約したし、いくつかライブにも行く。もう十分過ぎるほどたくさん手に入れているんだ。

明日は、その後どうなったとしても絶対いい日になるんだ。これ以上ない感覚でいたい。

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