まさかでも問い晒されていく。

ぼけっと音楽やラジオを聴いたり、動画を見たりしているけれど、言葉は無意識のうちに耳から侵入してくるもので、それが脳に到達して新しい回路を作っていく。その全てが意識の届かないところで行われているから、ある日生まれた疑問は突然に思える。

思い返せば思い出せるくらいのことだ。ある歌詞や、ある一節、ある一言が頭の中でぐるぐると渦を巻いている。何かの拍子に絡まって意識するともう止まらない。

あれとこれを天秤にかけて、じゃあそれとこれならどうなんだと口を挟む。答えのない問いを延々と並べては反論していく。それが不意に外に出ることがあって、誰かに伝えるということなんだけど、それは大体行きたい方とは別に進んでしまう。でもたまに自分には想像できない答えが返ってくるから面白い。

ひとり遊びのつもりで生み出した問いが無意識のうちに晒されてしまうなんて、自分が引き合わせた友人たちがふたりだけで仲良くなるみたいな寂しさがあるだろう。生み出しているのも晒しているのも自分だから、面白いのも寂しいのも自分だけだ。

昨夜はずっと起きていた。朝日の写真が送られてきたから撮って送り返したら、もう寝る気にはなれなかった。

食事をして、ライブ映像を見ていたら昼が過ぎた。夕方より早く外に出て自転車を漕いだ。

買い物をして帰る。日が頬に当たって痛い。でも風はあるから日陰は割と涼しくて、暑さを許せそうになる。信号が変わり、また日向に出るとさっきまでの穏やかな気持ちは一瞬で溶けて、汗と熱だけを感じられる神経になる。

日光が暑いだけの夏は爽やかでいいななんて思っていたけれど、あれは光線で刺されているのだ。何も爽やかじゃない。蒸されるか焼かれるかの違いだ。どっちも暑い。

そのうち極寒の8月になったり、猛暑の2月になったりするのだろうか。暑い夏が貴重になる未来がきたら嫌だな。

最近憂鬱を遠くから見ているような気持ちを抱えているから、アイスでも買おうと思っていたけれど、この暑さでは外で食べる気にもならないし持って帰るには溶けてしまいそうだから止めた。その代わりに、好きなミュージシャンが好きだと言っていて食べてみたかった梅干しを買った。隣同士並んだ数種類のパッケージを見比べて吟味して買ったんだ。おいしいといいな。

今夜は早く寝たい。

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