本も読んでいないのに朝になった。

ラジオを聞いていたら朝になった。もうそのまま起きていた。

朝方、この部屋は暑くなる。あたたかくて心地良いのは冬だけで、まだ梅雨も来ていないのにもう暑い。それに冬だって、日が低いから保てるほどの熱が溜まることもない。

とにかく朝方暑くて窓を開けた。空気を通せば涼しくなった。

窓を閉めて食事をする。それから音楽を聴いて、ギターを弾いていたら暑くなって、今後もっと暑くなるという事実に絶望した。

それから昼過ぎにもご飯を食べた。漫画解説のような動画を見ながら、良い人格について画面の向こうに独り言を呟いていた。

気になる言葉を調べて、そういえば数日前にも同じ言葉を調べたことを思い出す。音楽や美術や哲学は知らない言葉だらけでひとつひとつ受け入れる度に、自分が塗り替えられていくような感覚になる。

哲学なんてそもそも知っているということを疑うことから始まるような話だ。何百年も前に生きていた人の考えを読んだり、読まなくても生きていく中で感じていることだったり、どれだけ知っても何も変えられないようなことを知っていく。

変えられないということさえ思い込みで、気づかない間に感覚は変わっていくのだろう。植物の芽が伸びるような、川の水が流れていくような、そんなことだと思う。変化はあまりにも小さすぎて、またはあまりにも大きすぎて、目の前で起きてもそれが変化だと捉えられないんだ。

まだ夕方にもなっていないけれど眠い。今夜はやることを早く済ませて早く寝たい。その前に少し外に出よう思っている。

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