好きなようにすればいいよ、規則なんてもう時代遅れだし。

誰かが勧めた新しいものがたまたま目に入ったから、頭にも入れてみる。コンピュータは賢いから一度見ると次から次に新しいものを紹介してくる。これじゃまるで馬鹿のひとつ覚えみたいだ。

もう今は知りたくない。新しいものを受け入れる体力や精神力がないだけなのかもしれないけれど、とにかく今は今好きなものだけを流し込みたい。麻薬みたいに酔わせて、魔法みたいに光らせて、真夏みたいな夜を過ごしていた。

やりたかったことが少しだけできた。これまででいちばん進めた。これまででいちばん前にいる。でも、夜に食べなくてもいいご飯を食べて苦しいからそれを調整ってことにしよう。

一歩進んだくらいだから明日には今日より後ろに戻っているかもしれない。そのくらいのことなのに、これまでできなかったんだ。

そのくらいのことを積み重ねて歴史が続いていく。そういう普遍的なことをもっと知りたいし、感じたい。こんな流れに巻き込まれているなら何も敵わないやと絶望したり、その中で足掻こうと笑いかけてみたりしていたい。

自然とこんなに熱量が生まれたのは久しぶりだった。まだできるとか、なんとでもしてやろうとか、そう思うあの感じはもう死んだと思っていたからまたここで味わえて嬉しかった。でもこれで最後だって毎回思う。いつかそれが本当になることも知っていて、そのとき耐えられなくなるのが怖いからまるで次もあるような様で過ごす。もう残りは数えられるくらいかもしれないし、何より体を動かさなければその中に匿われた心が動くはずもないんだ。

気づいたら寝ていて、起きたら昼が過ぎていた。何時に寝たのかも覚えていない。

起きて夕方を前に風呂に入った。今日ももう少し先まで進めたい。

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