誰かの受け売りでもそれはパロディってことにしてくれないか。

離したくない友人に連絡する文面を頭の中に書き留めている。無意識なのにここ数日ずっと浮かべては消してを繰り返してしまう。

掴んでいたいなら文字でも言葉でもちゃんと伝えるべきだ。

夜は寝なかった。ギターを弾いて、ちっとも上手くならねえなぁと嘆きながら朝になった。本当は音楽を聞いていたり他のことをしたりする時間の方が長かったんだ。だから上達しなくても仕方ないんだ。言い訳がしたいだけで、本当のところなんてどうだっていい。いつも言い訳をしていたいだけだ。ぬるい空気に浸って、甘えていたいだけなんだ。

気付けば昼間で、送る予定の洋服や荷物などを段ボールに詰めていた。作業に費やす時間、溶けるように怠ける時間、窓を開けて外を眺めて空気を感じる時間、ライブの映像を食い入るように見る時間、栞のように挟まる広告に退屈する時間、あと何日だろうと曖昧なことを確認する時間、それを詰め込んで夕方を待つ。荷造りはまだ途中で、続きは夜にやる。

とにかく暑い。湿気のせいで暑苦しい。外気には吹き飛ばせない、こうなれば風なんて弱いものだ。前髪も揺らせないのに生きるも死ぬもない。

夜を戻すのは今日がいい。早く、でも早過ぎず眠くなればいいと思っている。そして明日は早起きするんだ。