書きかけて止まっていた詩が書けた。
淡い淡い映像を見ていた。朽ちる前の一瞬を数十分に引き伸ばしたような映像だった。それには音楽も流れていて、というかそっちを聞きたくて見たんだ。
書きかけて止まっていた詩が書けた。駆けかけて止まっていた死が駆けた。
調べたり読んだり見たり聞いたり、それだけで今日が終わった。生活はパンを食べただけで、何も進んでいない、何も新しいものがない、昨日より少し深くまで潜るような日だった。
知らなかった言葉を少し知ったし、忘れていた用語を思い出した。
思考の中にいるような感覚だ。やっと戻ってきた。まだあの頃の感じほどではないけれど、少しずつ潜れているような気がしている。絡まった網の中にいるみたいで、そこに浮いているのは疲れるけれど心地良いんだ。どこまでも広がっていて、どこまでも伝って行ける。完璧な自分次第になる。
知らないことを知りたいし、難しい本も読みたい。読めなくても読めたふりをし続けていつか分かればいい。少しでも分かるような気がするところから破っていければいい。そう思っている。
すぐに夜だ。少し肌寒くてちょうどいい。
今夜は早く風呂に入って早く寝る。
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