なんとなくずっとこのまま続くと思ってたんだった。

不意に思い出し、頭から離れない歌詞があって、ただの一度だけしか聞いてなかったその曲の朧げなタイトルを思い出していた。アルバムを思い出してからはすぐだった。

その曲のライブ映像を見た。歌詞は聞き取れないけれどなんとなく引き込まれてぼんやり眺めていた。

歌詞を調べていると、彼は、今の自分と同じ状況に対してのどうしょうもない気持ちを知っている人だと知った。

影響を受けるには遅すぎて、でも気づかないところでは裂かれていて、別に大きく取り乱すわけでもない溢さずにいられる情緒が嫌だった。とても遠くから違う人を見ているような感覚で、波が引いていくような感情を味わっていた。本当にもうどうでもいいんだ。

あとは、今こそとでも言いたげに思い出す曲を聞いていた。意識せずとも同じような意味の曲ばかり流していた。

扇風機が切れた部屋は静かだった。ずっと鳴っていたから慣れてしまって違和感でもなかったのに、消えて初めてうるさかったと感じる。その静かさが心地よくてそのまま寝た。

目が覚めたらもう夜で、やるべきことすべてを投げ出して朝まで寝ようと思った。でも違えた道のことを考えては落ち込んで眠れないから起きることにした。

ゴミ捨てに行って洗濯をする。扱い方の分からないいろんな感情や捻じ曲がった性格も一緒に袋に詰め込めたらいいのにな。一緒に洗って綺麗にして欲しいのにな。

暑くなかったらゴミ捨てのついでに外を歩くのも悪くないと思っている。

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