朝まで引き伸ばした時間を舐めて溶かした。

昨夜は時間が速くて追いつけないまま朝になった。いつもと違うことをしたつもりはない。でも気付けばすぐに時間が過ぎていった。

思えば昨日、昼に起きてからなんだかずっと速い。隣で物凄い速さで走っている時間を、歩きながらぼんやり見ているような感覚だった。そのまま朝になった。

映画を見たんだ。音楽を聞いて、食事をして、お笑いなどを見て、気付けばカーテンの隙間から光が差し込んでいた。朝にいる自覚もない。

眠いのかどうかよく分からなかった。でも早く寝て早く起きた方がやりたいことができることは分かっている。理解はしているけれど、それで何が信じられるんだと反論する自分もいて朝になった。

朝方寝て、昼ごろ少し起きたけどまた寝て夕方になった。まだ明るかった空もしばらくすれば暗くなりそうだ。何か食べて少し散歩にでも行こうか、もう風呂に入って今日を終わらせようか、ぼんやり考えている。

もうずっと夢の中みたいで日だけが過ぎていく。これが本当に長い眠りの中ならいいのに。起きた時、今際の際で、もう間も無く忘れてしまういろんな後悔に火をつけられたらいいのにな。

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