君から向けられる感情は、怒りさえも嬉しい。

昨夜も夜更かししたけど今朝は早めに目覚めた。昼前にまた寝て、次は目覚ましに気づかないくらい寝ていた。夕方起きた。

ご飯を食べて、着替えて外出。いつもだらけてしまうところを早く進められたからいつもと同じ感じになった。

知らない道を歩いて、夕景の写真を撮る。子供達が帰る時間で、別れ際に次遊ぶ予定を伝え合っていた。彼らはもう半袖を着ていた。

裏道を進んでいくと知っている道に出た。民家はこうやって繋がっているから気楽に進めていい。でもたまに行き止まりもあって、それを引き返すのも散歩っぽくて悪くない。

斜陽に照らされたアパートから子供の声が聞こえてきた。お父さん、早く帰ってきてね、プラレールで遊びたい、と言っていた。目の前にいる人への声の大きさではない。電話で伝えているのか、見えないだけで遠いところに本人がいたのか分からなかったけれど、自分に言われたんじゃないかと思うほどとにかく元気な声だった。

ほぼ寝起きのまま歩き回って家の近くまで帰ってきた。思ったより早く一周してしまったから別の道を歩いた。

少し遠い本屋まで着いた。財布を持ってくれば良かったと思ったけれど、持ってなかったので入らずに通り過ぎた。

初めて渡る歩道橋は、道の真ん中が膨らんでブロックががたがたしていて怖かった。危機みたいな刺激を求めるくせに、実際に近寄ると頼むから渡らせてくれと願ってしまう。そのくらい人間らしいほうが面白いけれど、あまりに都合が良いと他人は疲れるだろうな。自分もそんな人の相手をするのは疲れるもんな。

だんだん日が暮れて、帰宅する頃には暗くなった。毎日こうやって外に出て歩くと心地良く疲れるから体に良さそうだ。

今日は友人から何でもない連絡が来て、それが嬉しかった。普段は、興味も持たないしなんて返せばいいか分からなくて面倒に感じるのに、その人からはあまり来ないから気分が良かった。送る相手を間違えたんじゃないかと思った。間違いだとしても別に良かった。

数回のやり取りでも、会わない日のことを知れるのは、知って嬉しいと思うのは好意だ。そう思える人は失いたくない。

嫌われるなら思う存分嫌い返せばいいけれど、好かれすぎるのは邪険にしづらいから難しい。好意から生まれる迷惑は距離を取りにくいから厄介だ。自分は好きな人の迷惑にはなりたくない。関係が切れないことが嬉しいんだから、大切な人へのちょうどいい距離感を保っておきたい。いちばん難しいことだけど、そう思った。

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