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小説「丸の内魔法少女ミラクリーナ」村田沙耶香

小説「丸の内魔法少女ミラクリーナ」 村田沙耶香

表題作含む四遍。

どれも世相を反映した内容でした。

特にミラクリーナが刺さりました。

村田沙耶香さんは、気持ちの悪い男の人を描写するのが得意ですよね。
人間が生々しいなと私は思う。


ここからネタバレします。


『丸の内魔法少女ミラクリーナ』


小学生の頃からの友達と、
30代になっても、親友なのが、羨ましい気がする。

レイコの小学生の頃のエピソードとして、
塾の成績がさがって、
必死で買った変身セットを捨てられるのは、笑えるけどもかわいそうだなと思った。

モラハラ彼氏の正志は、
話しを聞いてるだけでも、
気分悪くなった。

レイコが、魔法少女をやる正志に違和感を覚えてきて、
「これだけは譲れないと思った」

というのも、笑えるけども、
「子どもの頃の正義」は絶対だなと思ったし、
案外そういうものかも知れないと思った。

リナが、冒頭でやってた
密かな「ミラクリーナごっこ」こそが正義なのかも知れない。


『秘密の花園』

偶然大学で再会した初恋の男の子を監禁する話し。

まさかの展開でしたが、
スカッとする終わり方でした。


『無性教室』

個人的に少し苦手な話。

学校から性的なものの排除すれば、
生徒が性行しなくなるかどうかは、関係ないということが、
言いたかったのかなと思った。

セナは多分男性だったんだろうな。

『変容』

とても言いたいことがわかるお話しでした。
私は「怒り」がない世界良いと思う。

穏やかな世界で生きていきたいから、そのためなら変容していきたいと思う。

それにしても「まみまぬんでらだ」は噛みそう。








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