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壽初春大歌舞伎「十六夜清心」

世の中は三連休でした。私は仕事。歌舞伎公演四座が盛況でありますよう願っていました。

連休前の金曜に第三部も観てきました。

あれ?十六夜清心ってこんなに面白かった?
話は暗くとも幸四郎さん七之助さんが明るく、じめっとしていない。ともに初役で新鮮!初役なことだけが新鮮に感じた原因ではないと思う。今までの印象が吹き飛んでしまいました。二人の当たり役になりそうな予感です。

今年は河竹黙阿弥の没後130年なのだそう。だからなのかはわかりませんが、歌舞伎座第一部から三部まで、全て黙阿弥作品がかかっています。並べると面白いです。そして見比べるとさらに面白い。特に、セリフのリズムが心地よいことと言葉のセンス。それを操る役者さん方のセンスも重要かと。

第三部は「通し狂言 十六夜清心(いざよいせいしん)」

鎌倉極楽寺の僧、清心は、遊女 十六夜との恋が露呈し、さらに大金を盗んだ罪を着せられ寺を追放。京へ向かおうとすると十六夜が追ってきます。そして稲瀬川で心中するのですが死にきれず、お互いが生きていることを知らずに、それぞれが転落していく人生を歩みます。そして再会。幸四郎さん七之助さんが想像以上に魅力的に演じていて惹きこまれました。


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