一人生活から二人になった時のむず痒さって
イスラエルを旅してたビエラが約一ヶ月ぶりに帰ってきた。
夏の終わりからは殆ど僕とネコ3匹の共同生活で、寝るのも、遊びに行くのも、ご飯を食べるのも全部自分とネコ次第な生活にすっかり慣れてしまってて、ビエラが旅から帰ってくる度、お互いの生活の波長を合わせるのに数日はかかる。
他の夫婦やパートナーって一体その辺どうなってんの?
てんでバラバラなんですけど。
ビエラと仲良くなって一緒に暮らし始めた頃に、二人でモロッコを旅行したことがあった。
船でアフリカ大陸に向かう道中も、長距離バスの硬いシートで寝れない時も、雨の中ドロドロの道端を歩いてても、いつも隣にビエラがいるとめちゃくちゃ楽しくて浮かれてる反面、お互いの主張に合わせるのに疲れて時々喧嘩にもなった。
どれだけ真剣にビエラが話をしてても、僕が彼女の英語の半分くらいしか理解出来てないことや、道でハシシを売ってるおっさん達にひょいひょい着いて行きそうになる度、お前!って鬼の様な目で見てるビエラもどこか疲れてるみたいで、これはこの先もずっと一緒にいられるのか?と思うことも多々。
でも面白いもので、そんな日々に段々と慣れてくると、どちらかがちょっとイラッとしてるのを察知すると、すぐ様最寄りのカフェに入ってコーヒーと甘いケーキで心を鎮める方法を編み出したり、ビエラが野良の子猫を見つけて動けなくなると、一日観光そっちのけでなんとかする方法を探ったりしながら、相手の生きてる世界観にちょっとだけ寄り添うことを覚えて、もし一人になりたい時はどうぞご自由に!ってのが段々と定着してくると、二人でいるのも自然と楽になった。
たまにビエラの意見にそっぽ向いて、無理矢理ひとりで写真を撮りに出かけても、結局その後そんなに満足してないことに気づいてから、まず相手の調子がよければ自分の心も自由でいられることを知った。
僕らはどこまで行っても個々の運命共同体で、子供の時から根っこの部分は変わらないままここまで来てしまったからしょうがない。
いや、案外来れるのね。
今日も朝から、食器の場所が違うよ!冷蔵庫に何も入ってないじゃん!私イスラエルに住んでみたいかも!とか言いながらキッチンでせかせか動いてるビエラを横目に、朝からうるさー。って思いながら、そんな姿も今はなぜかちょっと尊いのです。
「TOKION」で写真が掲載されました。
見てみてね。
ビエラのインスタ
イスラエルの旅中ずぅーっと楽しかった!んだそう。
いや、これ誰かからサポートあった時ほんまにむっちゃ嬉しいんですよ!!