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2023/09/02 うでのなか。


わたしが怖がりなのには理由があって、
それが幼少期の、積み重ねられた経験であることに
違いがないのも知っている。

むしろ、知らないことを恐れるのは
いつも大人の方であって、
肉体的には抱き留めても
心まで、その腕を伸ばしてくれることはなかった。

誰かを本当の意味で抱えることは、
どんなに大きくなっても、偉くなっても、
そうそう簡単に、できることではなくて。
ただ、抱き留めはしなくても
無口な壁でいることはできるんじゃないだろうか。

でも、無口でいることって、
それはそれで難しいってものだ。
わたしたち、沈黙にはなれそうになくて、
些細なことで心は揺れ動くから、
反射のように言葉を吐く、はく、白。

自分の積み上げたものが、
壊されることを大人は良しとしないけれど。
崩れた積み木をあたらしいのと入れ替えることは
いつだって必要に感じる。

一色では分からないことが、
世の中にはたくさんあって、
だから多くを取り入れたい。
動けばうごくほどつく傷も多いけれど、
それって本当に悪いことだろうか?




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