見出し画像

そーいやクリスマスツリーを作ったことがあった。

小さい頃、実家にはクリスマスツリーなんて素晴らしいものはなかった。

『ジグソーパズルがほしい。』

と書いた紙を普段はいてる靴下に入れて枕元において寝たが、

朝起きた時にその靴下を履く。

ジグソーパズルなんて入ってないんだから。

(後日、ジグソーパズルは買ってもらった。)

ケーキとちょっとしたご馳走で迎えるという質素なクリスマスが実家では多かったが、

ある年だけ、クリスマスツリーを作ったことがある。

小学校のクリスマス会。

プレゼント交換をするとのことで、各々用意しなきやというやつ。

母と相談した結果、

母『ツリー作るね?』

母、閃く。

とか言い出した。

(ツリーの飾りの)赤い鈴とかなんやらつけないで、その代わりにあんたたちがよく使う文房具やらを飾ろ

母の構想。

と母はいう。

自分の子どもにジグソーパズルを当日に渡さない親が突拍子もないこと言い出した。

ただ、気になったのがモミの木。

うちにはそんなものはない。

だが、母はこう言った。

うちに松の木があるから、それ使えばいいよ。

母の機転。

モミの木はないが、松の木はある我が家。

それを少し切ってもらって、買ってきた文房具とお菓子ちょこっとを松ノ木にくくりつけた。

もちろん、重りで松の木がダラーンとなるが、

そこをどう固定したかは覚えてない。

そこは母が紐かなんかでうまいことやってた。

そしてどうにか完成した。

クリスマス会当日。

人より大きいプレゼントになったことで、みんなから注目される。

クラスメイトの『なにそれ?』の質問に、

おむ(10才)『ツリー作った』

とクリスマス会前から普通にネタばらし。


プレゼント交換でも人よりちょい大きめのプレゼントは回すのに誰もが苦労してる様子だった。

大きいことだけが理由ではない。

ネタばらしの時にちょっと包み紙を開けたとこで松の木が少しはみ出てたのだから。

そりゃ回すの苦労する。


結果、そのプレゼントはクラスに1人はいるであろう、スポーツも勉強もできるが飾らないスタイルのイケメンくんのもとへ届いた。

仲良くしてた人だったから、その人に届いてホッとしてる。

そのイケメンくんも多分喜んでた。

ツリーよりも文房具に喜んでたような気もする。

一方の自分は何をもらったかは覚えていない。


今日はクリスマスだし、クリスマスネタを書こうと考えた結果、思い出した小さい頃のクリスマスの記憶。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?