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プログラミング学習の自動化について

むらやまです。大阪でプログラムを書いたり、プログラミングの講義をしたりしています。

先日、ストリートアカデミーさんで「プログラミング自習室」というサービスをはじめました。

「自習室」

ちょっと変なネーミングですが、私の中では「学習の究極の状態は自習(独学)」だと思っていて、ITを活用することで自習をもっと画期的なものにできないかと考えています。

そんな「究極の自習」を目指して考えて(遊んで)いるといくつか気づくことがあったのでメモしておきます。短くかきます!

課題提出を自動化する

プログラミング自習室では、プログラミングの演習問題を用意しています。たとえば以下のようなものです。

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それで出来上がったプログラムをSlackに提出すると、実行結果のフィードバックがあります。

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実行結果を2つ載せていますが、上が間違えたケースで下が成功したケースです。間違えるとボットからのフィードバックがあって、うまくいくと赤マルが表示されます。

まだまだフィードバックの内容は物足りないところがあるので、私の補足が必要になることも多いのですが、簡単な演習問題であれば独学で進めることができそうです。

自動化の効果

演習問題を自動で添削できるようになって教える側(=私)の負担は減りました。今はまだ少人数の教室ですが、受講者数が増えてくると自動化のメリットも大きくなりそうです。

でもなんていうか、すこし寂しい感じもします。

もし自分が受講する立場だと、がんばって解いた問題をコンピュータが添削、フィードバックしてくれるのって本当に嬉しいと思えるだろうか。

んー。

2秒考えて違和感の正体がわかりました。

添削の自動化によって私の時間に余裕は生まれましたが、その分、受講者とのつながり・コミュニケーションが失われたことに気づきました。

「プログラミングの習得」のような、新しいことにチャレンジする人がいるとき、その人に必要なのは正解・不正解のフィードバックだけではありません。

それ以上に大切なのは「その人の取り組みを見ている人の存在」だと思います。たとえば、課題をうまく解けたときには一緒に喜び合ったり、うまく解けないときは励ましたり。教室に入室したときに「調子はどうだい?」と雑談したり、遅くまで学習しているときは「おつかれさま」と声をかけたり。

このようなコミュニーケーションの中で、チャレンジは自然なもの(習慣)となり、スキルとなっていくと考えています。

そう考えると、添削の自動化によって削減できた時間を、より良質なコミュニーケーションをとる時間に置き換えていくことができれば理想的なのかもしれません。

食器洗い機

余談です。話は変わるのですが、私の住んでいるマンションには備え付けの食洗機が付いています。

朝、朝食をとった後にお皿を洗うことがあるのですが、私はどうも食洗機を使うのが苦手でそのままスポンジと洗剤で洗ってしまいます。そうすると「食洗機使えばいいのにー」といつも言われるのですが「なんでかなー、こっちのがええのよ」とか言いながらお皿を洗ってしまいます。

たしかに食洗機を使えば時間に余裕が生まれて、より良質なコミュニーケーションが生まれる?のかもしれません。でも手で洗ってしまう。自分でもよくわかんないけど、たぶん、お皿を洗いながら家族の様子を見て、ちょっとした自然な会話を楽しんでいるのだと思います。

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