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給与設定において考えたいこと

こんにちは。

【起業準備中から起業5年目までの経営ドクター】
税理士の村田佑樹です。

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■4月に入ったことにより、


 新入社員の入社などが少なからず
 見受けられることかと思います。

 そこで今日は、
 税務的なお話として、

 『社員さんに支払う給料』について
 のお話を進めていくことにいたします。

 給料の設定については
 なかなか難しいものですよね…

 まずベースとなる基本給があり、

 ・職務手当
 ・資格手当
 ・特別手当
 ・扶養手当
 ・住宅手当…

 状況により、このようないろいろな手当を
 考えるケースもあるのでは
 ないかと思います。

 手当についてはその会社により
 いろいろだと思うのですが、

 一般的なお話として考えたいのが
 『通勤手当』について。

 よく見受けられる例として、

 実際のところ
 公共の交通機関やマイカーを利用して
 通勤しているにも関わらず、

 通勤手当として支給せずに、
 すべてコミコミで基本給に乗せて
 支給をしている

 ということが。
 
 これは結論として言えば、
 
 【税務的に損をしているような状況】

 だと言えます。


■どういうことかと言えば、


 通勤手当については

 【所得税と住民税の非課税】
 
 となるもので、

 これをあえて
 給与に合算してしまうと

 本来課税されることのない
 その通勤手当に当たる部分についての
 所得税や住民税が
 課税されてしまう結果となるためです。

 もちろん通勤手当といっても、
 それを無制限に支給できるものではなく、

 国税庁が決めている
 公共の交通機関やマイカーの場合の
 通勤手当の『非課税限度額』の範囲内で
 支給することが必須なんですね(^^)。

 [公共の交通機関の非課税]
https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/taxanswer/gensen/2582.htm

 [マイカーの非課税]
https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/taxanswer/gensen/2585.htm

 しかしながら
 これを利用することにより、

 所得税や住民税の負担を
 その社員の方についての
 軽減されることができますので、
 これは何としても考えたいものですね。


■また、


 もう一つ考えたいのが『賞与』について。

 賞与については、
 これはその会社によっても
 捉え方が違うのでしょうが、

 一般的なところとしては、

 『基本給をベースとして
 賞与が設定される』

 というケースが多い状況。

 そのように考えると、
 (これは経営者側の視点ではありますが、)

 【基本給はそのスタッフさんとの
 お話し合いのもと少し低めに抑えておく】

 ということも、
 経営的な資金繰りとしては
 大切かもしれません。

 賞与については、
 『当初の取り決め通りに支払う』
 ということが
 やはり原則的なものでしょうから、

 その決めごとはしっかり
 守りたいものです。

 根本的なお話として、

 そういった決めごとに反するような
 賞与の支払いをしてしまうと、
 スタッフからの信頼度が下がってしまう

 ということが考えられますよね。

 逆に言えば、
 当初の取り決めを超える賞与を払う
 ということについては、

 スタッフにとっても
 喜ばしいことだと言えます。

 したがって、
 単に賞与を少なくする
 という視点ではなく、

 経営の万一の状況に備え、
 賞与を支払うことができなくなった
 場合のリスクの担保として、

 こういった

 【基本給を少し少なめにしておく】

 ということは、
 考慮されても良いかもしれませんね(^^)。

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■上述した


 通勤手当については、

 所得税や住民税についての
 非課税になるのですが、

 社会保険料や雇用保険料については、
 これは非課税の対象とならず、

 基本給であろうと通勤手当あろうと
 その算定の対象となってきます。

 【社会保険については、
 この通勤手当を含めて考える】

 ということが意外と
 知られていなかったりもするので、

 こういった
 『税金と社会保険の世界の違い』
 についてもまた、

 しっかりと注意しておくべきである
 と言えます。


■ということで、


 今日は給与についてのお話を
 進めていきました。

 何はともあれ、スタッフとは
 良好な関係を築きつつ、

 お互いに信頼関係をしっかりと保ちつつ、
 一緒に仕事をしていきたいものですね(^^)。


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《本日の微粒子企業の心構え》


・『通勤手当』については、
 その非課税の範囲内で
 所得税や住民税が課税されない
 ことになるので、
 積極的に利用したいものである。


・『賞与』については
 基本的に基本給をベースに考えるため、
 万一の経営においての
 資金繰りのリスクを考えた際には、
 基本給をなるべく少なめに設定し、

 経営の状況によって
 それを上回る賞与支給できる際は
 それを支給するというスタンスも
 我々微粒子企業にとっては 
 大切であると言える。


・結局のところ、
 【スタッフとの信頼関係】こそが
 何より重要。

 しっかりとその信頼関係を
 担保できるような、
 給与の設定をしていきたいものである。


今日も最後までお読みいただきまして、
ありがとうございました。



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起業準備中から起業5年目までの経営ドクター
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