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読書感想文 コソボ 苦闘する親米国家―ユーゴサッカー最後の代表チームと臓器密売の現場を追う

コソボ 苦闘する親米国家―ユーゴサッカー最後の代表チームと臓器密売の現場を追う



世界一人気のあるスポーツが生活の糧であり
政治や思想の道具であり
成り上がる手段であり
ヨーロッパでは生活に深く結びついていると思う。
代表レベルの選手が民族の問題で
亡命しピザ屋で生計を立てる選手の
話があったがそういう人がいっぱいいるのだろうなと思う。
襲撃に怯えてバラックに暮らす老婆や
抗議活動が暴徒化し外国人記者が袋叩きにされる様子
難民が臓器を抜かれて殺された家を管理する老人など
自分の生きてる世界とつながっている事を感じにくいほど
遠い世界の気がするが実際に生きている人間の話で
読み進めるのがつらい描写もあった。
スポーツが好きだからいい人や善人であるという訳は
勿論ないのだが
只のスポーツというのは
サッカーは巨大すぎる物だと思った。


スレブレニツァの虐殺についての映画は去年見て

好きな監督のエミールクストリッツァの名前も出てくるが

国境線の話も民族間の話も掲載してある地図を見ただけでは

分からず一度読んだだけでは自分には理解できなかった。

それだけ解決に障壁の多い問題だと思うがその理解に向けて

そこに生きている人がいるのだと知るために読むべき本だと思う。


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