もしドラクエⅢの世界にkintoneがあったら?
アドベントカレンダー
今回はkintoneのアドベントカレンダー企画ということで、企画の趣旨が「すごくない」というものだったので自信を持ってくだらない投稿をしてみたいと思います。
https://adventar.org/calendars/10426
先月に発売して売れに売れているドラクエⅢ、ゲームをプレイしていない人でもドラクエの存在やBGMは知ってるほどの世界的に有名なコンテンツですよね。ドラクエの世界は中世ヨーロッパ風の世界観で構成されており、世界に脅威をもたらす大魔王バラモスを討伐すべく、勇者が世界中を冒険するという物語です。
そんなドラクエⅢの世界に、もしkintoneがあったらどうなるだろう?というお話をしてみたいと思います。完全にネタなので「こんなのドラクエじゃない!」とか「せっかくのファンタジーに現実を持ち込むな!」と、不快に思う方は今すぐにこのページを閉じていただくことをオススメします。
注意:
本記事はドラクエ3リメイク版発売前後に執筆しているので、原作ネタのほうが多めになっています。リメイク版では異なる設定もあると思いますが、原作準拠ですのであらかじめご了承ください。
ただし、執筆途中でリメイク版が発売されています。頭がごっちゃになっている場合もありますが、そこも整合取るのが面倒なので、ご容赦ください。
ルイーダの酒場
まず勇者が冒険をするために最初に立ち寄る施設はルイーダの酒場ですね。厳密にはアリアハン城なんですが、王様からコメントをもらう程度なのでそこにkintoneが入り込む余地はあまりありません。
kintone通知で「バラモスを倒してくるのじゃ!」って言われてもねぇ…
ただでさえ「それだけかよ」と思うところに相乗効果を出してしまいます。無視して次に行きましょう。
ということで、ルイーダの酒場から考察していきます。初っ端からkintoneが入り込む余地がたくさんありそうでいいですねー。
会員制の求人サイトのようなもんなので、まずは人材を管理するためのマスターが必要です。それに対して各メンバの能力や適性、覚えている呪文等を登録していく必要があるので、kintoneをデータベースとして使っているのでしょう。
勇者が連れ出したメンバは「貸出中」とかフラグを立てておくようにしておかないといけませんね。
こんな感じでしょうか。さっそく商人が一人、どこかの僻地で街づくりをしているようですね。名前からすると相当なやり手に見えますが、レベル1で送り出されてるのはドラクエ3あるあるですね。
メンバ交代が発生したときには、預かるメンバのレベルや能力、性格が変わってるので、そこで更新が必要です。クラウドでリアルタイム更新までは必要ないので、返却時に勇者側が持ってるデータと同期するような感じですね。プラグイン等を使わなくてもCSV一括エクスポートとインポートを使いこなせば全然できそうです。
この辺が役立ちそうですね。
Smart at tools for kintone csv入出力
勇者にはCSVエクスポートのやり方をしっかりと教えておく必要がありそうです。
ここで、忘れてはいけないイレギュラーケースがあります。バシルーラ対応ですね。勇者が来ない状態で急にメンバだけが酒場に飛んでくるので、このときのデータをどうやって取り込むかは、運用を検討する必要がありますね。
まぁ、勇者が来たときにインポートするとかでも乗り切れそうです。
リメイク版ではバシルーラでも自力でパーティに追いつくので、この機能は不要になってます。そういう意味でも優しい仕様ですね。
それ以外にも、見えないところで求人活動や、他の勇者への人材斡旋も必要でしょうから、Webサイトやアフィリエイトには相当な興味を持っていると思います。恐らくR3さんのエブリサイトには要注目しているでしょうね。
gusuku エブリサイト
来年7月にローンチするようです。ルイーダさんはきっと先日のCybozuDaysに足を運んでいたでしょうね。
道具屋・武器屋
次にドラクエの世界でなくてはならないのが道具屋・武器屋ですね。これらは単純に自分の店の在庫管理と売買履歴を持てば良さそうなので、かなりシンプルなkintone構成でいけそうです。
はい、りりょくのつえの取り扱いには要注意でしょうね。
が、在庫に対して売上が発生したら在庫を減らす仕組みが必要なので、標準機能だけでは難しそうです。krewDataやDataCollectが活躍しそうですね。
「買う」はこれで足りますが、「売る」はどうなんでしょう?ドラクエの世界って「武器屋にやくそうを売る」といった感じで、道具屋も武器屋も「BOOK OFF スーパーバザー」的な役割を持っているので、買い取った商品の在庫管理が大変そうですよね。
また、全世界の武器屋・道具屋で扱っている商品全てが同じ価格なんです。これはドラクエの世界では独占禁止法的なものなのか、タバコや塩と同じ理屈なのか、完全定価制度があるので、世界共通の商品マスタアプリがあるのかも知れません。
そこからルックアップで商品選択をすれば売価設定に狂いはなくなります。
売れないアイテムも標準化されてないと、「おい、ノアニールだけパープルオーブが50000Gで売れるぞ」なんてことになったらラーミア涙目です。
でも、こうやって見ると競争が全くないので、どうやって収益を担保しているのかが不明ですね。国から補助金がもらえているのでしょうか。それであればIT補助金的な制度も設けてもらい、基本的にはECサイトでの販売形態にしたほうがいいかも知れません。
この世界には「旅に出る商人」が職業として存在するので、この商人がウーバーイーツ的な役割を果たせば、「ネットで購入した炎のブーメランをピラミッドの5階まで届けてくれる商人」というビジネスモデルが生まれそうです。
何にしろ「買い」は単純ですが「売り」は複雑なので、ここをどう構築するかが伴走支援ベンダの腕の見せどころでしょうね。
宿屋
これはかなりシンプルですね。顧客台帳と売上管理、客室管理を行うイメージでしょうか。チェックアウト後の清掃チェックはスマホアプリでやるといいですが、外注しているのであればアカウント数がもったいないと思うので、kViewerとフォームブリッジの組み合わせで、Webチェックリストを作ってしまえばいいと思います。
宿泊料もエリアによって様々なので、その地域ごとに決められるんでしょうね。ただし、勇者の持ち金が少ないのに宿泊料を高く設定してしまうと勇者が死んでしまいます。
例えばロマリアの宿泊料が2000Gだったら、宿泊しないで次に行こうとしてしまいますよね。そこで間違って東にでも行ってごらんなさい。あばれざるのワンパンで勇者の冒険は終わります。
ある程度、「この村に来る頃の勇者の資力」というのを分析しておく必要があります。そうなるとkrewDashboardは導入しておいたほうがいいかも知れないですね。
ただ、ダーマ神殿の宿屋だけ価格設定がおかしいんですよね。8Gなんですよ。なんであそこだけ安いんでしょうね。ダーマと提携して広告料収入を得ているとかなんでしょうね。
教会
さぁ、一番現実とは程遠い施設の登場です。教会では毒の治療、呪いを解く、生き返らせるといったことをやってくれます。これは完全に専門職ですね。相当な修行を積まないと神父さんの仕事は出来ません。
でもドラクエの世界では各所に神父さんが適正に配置されています。
これは「資格者の適正配置義務」が世界的にルール化されているということですね。だとすれば有資格者の人材マスターが存在して、それぞれがどこに配置されているかがわかるようになっているのでしょう。
そして有資格者が減ってしまうと勇者が困ってしまうので、資格支援制度的なものもちゃんと整備しなければいけませんね。
しっかりと受験生への支援もしていく必要があるので、kViewerを使った過去問サイトや、アソシエイト対策のようなkintoneアプリも作っておきましょう。
もう一つ、神父さんの大事な仕事がありますね。「冒険の書の記録」です。これは超大事ですよ。セーブデータが消えたら大変なことになるので、教会はDeploitを使っているのは間違いないでしょうね。
ゴールド銀行
結構ニッチな領域に入っていきます。ゴールド銀行は勇者がお金を預け、全滅になっても安心のサービスです。このゴールド銀行は各エリアに配置され、ゴールドはどこからでも引き出せるATM的な役割を持っています。
kintoneでは預り金管理を行いつつ、それが各所どこでも残高が確認できるという仕組みにしている必要があるため、リアルタイム更新が望まれますね。「入金した」というトリガーでリアルタイム反映、ということはCustomineを使っていますね。確定です。
そしてリメイク版ではステータス欄で残高確認ができます。これは勇者側も常に残高が確認できるようスマホアプリ版が提供されているので、chobbitやじぶんページとかを活用しているのでしょう。
ダーマ神殿
さぁ、ドラクエⅢの目玉施設です。転職といえばエン・ジャパンですが、ドラクエ界ではダーマ神殿ですね。
ダーマ神殿では転職先の制限が結構多いですよね。これは条件分岐を結構使いこなしていると思います。パイロットとか漫画家とか選べませんしね。
賢者になるための条件や、遊び人には転職できなかったりします。
(リメイク版では遊び人に転職できるようになりました)
結構大がかりな仕組みを作る必要がありつつ、現代の転職支援サービスと同じく転職希望者は無償で利用できるということから広告料収入が主体なのでしょう。予想ですがルイーダの酒場と繋がっていることはほぼ確実なんじゃないでしょうか。だとすればルイーダの酒場とダーマの神殿は別ドメインでしょうから、データシンカーとかでつながっているのかも知れませんね。
そしてダーマ神殿の宿屋とも提携して8Gという破格の宿泊料を実現させている。アゴダもびっくりです。アゴダーマですね。
地球のへそ
いきなりダンジョンにスコープを当てたのですが、この地球のへそが何気に自動化要素があってですね。それは、ブルーオーブの宝箱に向かうときの「ひきかえせ」です。
あのメッセージは魔王軍が仕掛けた罠なのか、地球のへそ独自のシステムなのかはわかりませんが、あれはkMailerを使っています。断言します。
通路の壁にビーコンを付けておき、勇者が通過したらAPIで通過した旨のフラグを立て、そのフラグに反応して勇者のメアドに「ひきかえせ」と送信しているんですね。なかなかDXが進んでるダンジョンですよね。
怖いですよ。いきなり「ひきかえせ」ってメールきたら。
魔王軍はkintoneを使っていないのか
一通り施設系を考えてみたのですが、では逆に魔王軍はkintoneを使っていないのか?という点を考察してみたいと思います。
ドラクエⅢの魔王軍って、共有力みたいなものってほとんどないんですよね。やまたのおろちやボストロールがバラモスの指示で動いていたような描写もなければ、他のボスはカンダタくらいです。
そうなると、魔王軍には「共有」というものがないので、もしかしたらkintone使ってないんじゃね?という疑惑があります。
(リメイク版でボス増えてますが、それでも共有力は無いに等しかったですね)
だから負けたんでしょうね。
なので、kintoneを使っていない前提で、逆にkintoneを使っていたらどうなっていただろう?という考察をしてみたいと思います。
「まおうぐん初めてのkintone」ということなので、最初は簡単なアプリから作って成功体験を味わってもらいましょう。初めてのkintoneで大事なのは、「自分のことから始める」というのがいいです。なのでバラモスさんには自分の身の回りの困りごとを解決していきます。
kintoneの歩き方を参照してもらうといいですね。
バラモスさんはバラモス城にずっと引きこもってるので困ってることは無い気もしますが、はたしてそうでしょうか?
ここでバラモスの弱点に注目してみました。バラモスの弱点はみんなご存じ「よく寝る」ですね。ラリホーやねむりの杖が効くので、運が良ければノーダメで倒せます。
で、なんで寝てしまうのか?その理由はバラモス城の維持管理をしなければならないので寝不足なのではないか?
では、バラモス城の品質管理アプリでも作っておきましょうか。
バラモスさんは建物管理業務を一人でやってる可能性があります。属人化ってやつですね。これをアプリ化して、うごくせきぞう君とかにやってもらいましょう。
そうすればバラモスさんの寝不足が解消されて、勇者たちの「ねむりのつえ」や「ラリホー」が怖くなくなります。それだけでも結構、バラモスは脅威になるので、割と効果の高い初手ですよ。
慣れてきたら人材管理もアプリ化しちゃいましょう。適材適所、勇者たちを絶妙なバランスで窮地に立たせるようなモンスター配置にすべく、krewDashboardも使って分析していきましょう。
ここで調子に乗ってアリアハンにアークマージとか配置しちゃダメですよ。そんなに圧倒的に強くしたらみんなに呆れられてしまいます。
レーベに住んでるSNS民から「バラモス大人げなさすぎて草」とか言われて炎上しちゃうので、絶妙なバランスが大事です。
もう「#バラモス必死」とかトレンドに上がっちゃいますからね。
絶妙なバランスで驚異的にしていきましょう。
アリアハン~ピラミッドくらいまでは今のままで、ポルトガ周辺からエグくしていくのがいいんじゃないかと思います。少しづつがいいんです。ダーマあたりでキラーエイプじゃなくてコングあたり出てきたら結構面白いでしょうね。
そんな感じで、krewDashboardを使って勇者のレベルとモンスターのレベルを比較しながら、配置を変えていきます。はぐれメタルは勇者にとってはご褒美でしかないのでリストラでいいです。
次にモンスターの育成です。ここは教会で使われている資格勉強アプリをコピーさせてもらいます。そうすれば多くのモンスターが蘇生術を覚えられます。まず誰に覚えさせるかって?
決まってるでしょう。ばくだんいわです。
ばくだんいわ4体がメガンテとザオラル連発する動画は確実にバズります。配信収益で、バラモス城の強化とプラグインの導入をしていきます。そうすればバラモスは最初は眠り耐性を付けるところから始まりますが、いずれはバラモス自身が戦う機会は一切なくなります。もはや株式会社バラモス代表はゴルフ三昧のCEOです。
ただ、それだけで慢心していると痛い目を見ます。親会社の株式会社ゾーマから厄介な業務が降ってくる可能性があります。そことも連携を視野に入れておきましょう。データシンカーやYoom等を使って別ドメインでの繋がりを考慮しておくといいです。
ここまで内製でやりきるのはしんどいでしょうから、伴走支援業者を有効に使っていけるといいですね。たぶんアッサラームあたりに有能なエンジニアはたくさんいるでしょう。エンジニアはぱふぱふ好きですから。
なので、バラモスさんが最初に攻めるべきは、テドンではなくアッサラームだったのです。
アッサラームを攻めておけば、ロマリアからイシスまでの道のりで休憩ポイントがなくなるので、勇者一行にとってはかなりしんどいです。「あばれざる→キャットフライ→じごくのはさみ」の相乗攻撃に加え、「神父アソシエイト」を取得したじごくのはさみがスクルトとザオラル使ってきたら、もう脅威でしかないですね。
はい、こんな感じで勇者が敵でなくなったらバラモスさんは次に何をするべきか。
もうわかってますね。
kintoneでここまで成功したんですからね。
そうです。kintonehive登壇です。
まずはネクロゴンド地区で優勝を目指しましょう。
むすびましょうか
はい、ということで長くなってきたのでこの辺で終わりたいと思います。ドラクエⅢの世界でも割とkintoneが活躍できるシーンあるもんですね。
でもまぁ、いきなりドラクエの世界にkintoneが案件のごとく入りこんできたら、それはもうドン引きですけどね。絶対にやめて欲しいです。
ということで、来年のアドベントカレンダー企画ではFFに挑戦したいと思います。(うそ)