手を振らないと、誰も気づいてくれないので。手を振ること。
地方創生ってなんだ?
地域おこしってどういう状態?
そんな疑問を持った私が、各ローカルで活躍する先輩たちを訪ねて、学んだことを報告する夜会「ローカル×ローカル」の内容を本にしようと思っている。
どうやったら本にできるかなと思っていて、思い当たる人に相談しようと思っている。
振られたら、またその時だ。
今そのラブレターを書いているところ。
それを書いていたら、川内有緒(かわうちありお)さんのnoteの記事「世界はあなたを発見しない」を思い出した。すごくおすすめなので紹介したい。
内容を少し紹介する。
川内さんの夫、(川内イオさん)の著書「農業新時代 ネクストファーマーズの挑戦」(文藝春秋新書)のトークイベントで、ハーブ農家の梶谷ユズルさんが登壇した時のこと。
梶谷さんは三ッ星レストランを中心にハーブを取り引きをしている。お父さんのハーブ農園をひきついだ梶谷さんは、市場ではなくレストランと直接取引を始める。当時は誰もお客さんがいなかったそう。
そこから梶谷さんはどういう行動に出たかというと、パリに飛んだ。
三ッ星レストラン「アストランス」のシェフ、パスカル・バルボさんを訪ねて営業をかけた。パスカルさんは梶谷さんのハーブを気に入り、「こんなおいしいハーブは食べたことない」とコメントをもらう。
梶谷さんは二人でとった写真とそのコメントをポストカードにして、日本全国のシェフに送った。そこから彼のウェイティングリストには300軒のレストランを持つことになり、現在は「仕事するのはお昼まで。週末もきっちり休み、年収は1500万円」という最高の状況を手にした、という話。
その記事の中で、川内さんがこんなことを言っている。
このエピソードを聞きながら、私は改めて一つのことを思った。
それは、世界はあなたを発見しない、ということだ。
何かを望むなら、まずは「自分はここにいるよ!」と全力で叫ばないといけない。気づいて欲しいと願うその人のドアをノックして。
いくらいいものを作っているとしても、全力で叫ばない限り、世界があなたを発見するすべはない。ひっそりとしていてはダメだ。誰かの影にいてもダメだ。内輪で叫んでもダメだ。もちろん、現代では、ひっそりと自宅からアップした動画が突然何万回も再生されたり、noteをインフルエンサーが紹介してくれたり、そういうミラクルなシンデレラストーリーは多く存在する。でも、スマホを手にしてそういうミラクルをただ静かに待っていても、何もおこらない可能性のほうがずっとずっと高い。
どきっとする。
続きはこの話を最後まで読んで欲しいのだけど、つまり、今まだ求められていなくとも、手を振らないと誰も気づいてくれない。
その姿が、ぶざまに見えようが、気にしない。
ということで、本が書けるように手を振ります。
note:世界はあなたを発見しない|川内有緒(かわうちありお)
ローカル×ローカル バックナンバー
vol.0 「はじめに」〜先輩たちを訪ねて、学んだことを報告します〜
vol.01 「人が増えるってほんとに豊かなの?神山つなぐ公社理事 西村佳哲さん
vol.02 「効率化ってほんとにいいの?」真鶴出版の川口瞬さん・來住友美さん
vol.03 「文化ってどうつくられる?」群言堂広報誌 三浦編集室 三浦類さん
vol.04 「好きと稼ぎを考える」 株式会社BASE TRES代表の松本潤一郎さん
vol.05 「地域のしがらみ、どう超える?」長野県塩尻市市役所職員 山田崇さん
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